陰謀渦巻く帝都に、狂った二人が挑む

 何と緊張感があって独特な空気感なのだろう。緻密な設定や掛け合いに脱帽したくなる作品であった。

 魔法が科学に似た形に収斂した世界。陰謀と禁忌が渦巻く不穏な帝都に、女科学者のイリスと諜報員のノアが挑んでいく所謂バディものたる本作なのだが、マジでどっちもイカれてる。『才能』という言葉に異常な拒否本能を持つイリスに、お人好しで人懐っこいけど、時折戦闘狂でマッドな一面が覗くノア。街なかで解剖を始めたり、敵地で才能という言葉について激論をかわし始めたりと二人がツッコミ役不在のシリアスでイカれたストーリーを醸し出してくれる。

 ダークで不穏、そして陰謀マシマシ。じっくりと読んでみたくなる一作だ。

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