光る粒をすくう夜

一粒噛めばプチッと弾け、口いっぱいに広がる旨みのように、読み進めるほど狂気と宇宙が広がっていく物語でした。
一口ごとに味が変わるいくら丼のように、旨さと恐ろしさとユーモアが重なります。
最後に視界に迫るスプーンは、丼の境界を越えてこちら側まで浸食してくるようで、読み終えたあとも不意に思い出してしまいます。

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