2-2.『VIPルーム』での惨劇
「す、すいませんでした!!い、言います!何でも言いますからぁーー!」
「ははは!こいつは面白えなぁ〜!」
「それでは洗いざらい吐いてもらいましょうか?」
「も、もちろんです!だ、だから!オレの
···やっぱりスタイアは天然のドSだった。オレじゃあこんなに素直にはならなかっただろうなぁ〜。途中からヴェロッタまで参加しちゃったし···。
今、オレは通称『VIPルーム』にてギャング団『勝ち組』の組員を
オレはここの責任者として、この惨劇を見届ける義務があるんだ···。すっかり食欲なくして、目の前には冷めたカツ丼が食べられずにふたしたまま置いてあった。
時間は少し戻る。
スタイアが尋問を始めようと準備を始めた。まずは腰からナイフとムチを取り出した!···えっ!?スタイアさん?ムチは常備されてはるんですか···?ナニに使う想定で···?誰に···?まさか···!?オレ用か!?
どちらかと言えばオレが顔真っ青になってガクガクブルブルし始めてるんですけど···?
「まず、あなたは勝ち組の組員ですね?」
「あたぼうよ!こんな事してタダで済むと思うなよ!」
「あなたの仕事はここを襲って強盗することですか?」
「けっ!しゃべるわけねえだろうが!このブス!!」
···げっ!?コイツ···、思いっきり地雷踏み抜きやがった!!
「口の利き方がなってない犬ですね。これは尋問の前にちょっと
「な、なにする気だよ?」
「············」
ビリッ!ビリッ!!
「うわっ!?おいブス!何しやがるんだよ!?」
スタイアは組員の服をナイフで破り始めた!?ホント、これ小説で書いちゃって大丈夫!?
そしてさらに地雷をぶち抜く組員···。もうアンタを助ける事はできそうにない···。成仏してくれ···。この世界には神様がリアルにいるけど、仏様っているのか···?
ついにパンツ一丁までスタイアに脱がされた組員が目の前にいる···。そしてスタイアはムチをおもむろに手にして···!?
ビシィッ!!
「ヒエッ!?」
「なぜ署長が悲鳴あげるんですか?」
「い、いえ···。すいません、女王様···」
「私は女王ではありません。ただの秘書ですが?」
おそらく激おこ状態なんだろうけど、声は至っていつも通りだ···。なおさら怖いんですけど?
そうしてスタイアはムチを何度も組員の近くの床をたたき続けた!
「ヒェェ···」
「さあ、言う気になりましたか?早くしないと、手元が狂ってあなたに当たってしまいかねませんね」
「い、言うわけねえだろうが···」
「もう一押しということですか。わかりました。それでは···」
スタイアはさらに腰から···、ロウソクを取り出した!!···ヤベェ。マジで女王様だわ。オレ、スタイアに逆らわないようにしようっと。
そしてスタイアはロウソクに火をつけて···!?
「アチチチーーーー!な!?何しやがる!?」
「ロウソクを垂らしてみました。早くしないととんでもないことになりますよ?」
「ハ、ハッタリだ!できるわけ···、ねえ!」
「ハッタリかどうか試しましょうか?」
ドカッ!
スタイアは組員を蹴っ飛ばして床に倒れさせて···、えっ!?ちょっと!?そこまでするのかよ!?パンツ下ろしてナニする気!?
その時だった!VIPルームの扉がノックもされずに開け放たれた!!
バーーーン!!
「よお!出前持ってきたぜ〜!ついでにあたいの分とスタイアの分も作ってもらったからな〜!···あれ?なにしてんのさ?」
なんとヴェロッタがオレが頼んだ出前のカツ丼を持ってきた!しかもスタイアと自分の分までちゃっかり頼んでたぞ。誰が追加分払う気だ?
「ここ最近うちに強盗がよく来てるので、拷問···、コホン。
「おぉ!?面白え事考えたな!?あたいも参加していいか!?べんきょーするぜ!」
「いいですよ。ただし、手は出さないで下さいね。ヴェロッタがやったら命がありませんから」
「ブー!ブー!ちょっとぐらいならいいだろ?
「せめて骨折程度に抑えてください」
「善処するけど、それでも事故は起こるからな!」
···聞かなかった事にしようっと。思いっきり物騒過ぎるんですけど?
ここからはとても残酷な表現が多く発生しましたので、モザイクをかけさせていただきました。皆さまのご想像にお任せしようと思います。
簡単に言えば組員はパンツ脱がされてあそこにあれをああしてこうして···。男の尊厳が女性2人によってリアルに踏みにじられました···。オレも真っ青でしたよ···。いわゆる逆レイプに近かったと思います···。やられた事ないけど。
そしていろいろ情報を引き出すことに成功したのだった···。『息子さん』という尊い犠牲があったが···。人権なんてない世界だからな。
釣り上げた組員はその後、パンツ一丁で税務署の外に放り出されて放免された。しかし!その時にたまたま通りすがりの
ちなみに連行される前の組員は『おいゴルァ!!もっとぉ!もっときつく縛って下せえ!あっ~~~!!』って叫んでたぞ···?どうやら副作用でドMに調教されてしまったようだ···。怖ぁ~···。
「さて、思ってた以上に情報が引き出せましたね」
「あたい、ああいうのは初めてだったけど、ものすごく参考になったぜ!取立の時に強情張ってたらアレやってみることにするぜ!」
スタイアとヴェロッタが先ほどの拷問···、いや、ちょっと
オレはだいぶ精神が落ち着いてきたので、冷めてしまったカツ丼をただ今食べております。2人は拷問···、いや尋問中に組員に対してこれ見よがしにカツ丼を見せて、目の前で食すという精神攻撃もやってましたよ···。
もうやめて!組員の
「さて署長。情報収集は完了しました。この次はどうしますか?」
「とりあえず話し合いしに行こうか?」
「話が通じるとは思えませんが?」
「それでもだ。一応うちの管轄だし、共生とまでは言わないが、落としどころがあるなら探りを入れてみたいしな」
「わかりました。では3日後ですね」
「そうだな···。明日は国に税金を納めに行くし、翌日は休みだからなぁ〜。って、オレ最近週6日出勤してるな···」
「そうですね。休日出勤が多いと総務部から勤務時間管理怠慢と罵られます。この1件が収まったら代休取ってください」
「代休···。この世界って旅行とかも命がけだろ?連休になってもやることねぇなぁ〜」
「どう過ごすかはご自身で考えてください」
「へいへい。とりあえず今日はこんなところだな」
「はい。終業時刻なので失礼します」
「そんじゃあなぁ〜!」
「二人ともお疲れさん」
さて、オレも精神的に疲れたわぁ〜。さっき昼食ったばかりだけど、にゃんこ亭で酒とツマミだけ食べに行くぞ〜!
そうしてにゃんこ亭に着いたら、昼の出前で頼んだカツ丼3人前支払う事になってました···。
あいつら!オレに払わせやがって!!請求は···、ちょっと今は怖くてやりづらいです···。スタイアのあのムチを見ちゃうと···。
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