27. 間一髪と安堵感

《⚠️警告⚠️》かなり性表現が過激かつ、無理やりやられる形(逆レイプ)になっているので、この手の出来事をトラウマを抱えている人や、過度なものが苦手な方は、読むのをやめて戻ることを推奨します。


 服を脱がされているのだが、黒百合が気絶してしまっているため、このまま肌がさらされている状態で放置されている。手も足も手錠を用いて柱に固定されていて、本当に何も出来ない。


「…くっそ…これどうしたらいいんだ…」


 時間は…時計を見るところもう12時、お昼の時間だ。黒百合がやっと起き上がる。


「……なんで、なんでヤらせてくれなかったの!!!」

「俺はまだ、気を許してない、それなのに無理やりしてくるのは違う」

「うるさい!!!」


 ヒステリックを引き起こしていて、見るからに異常だ。


「もう…時間がないの!」

「それは、なぜそう思う?」

「私にはわかるの、わかってるの、私がやったことは許されることじゃないって、だから、」

「いつか、報いを受ける時が来る」

「その前に!、私のものにしなきゃいけないの!」


 そう言うと、黒百合はまた、上に跨ってきて。


「昨日は私が負けたけど、今日は絶対に、負けないから」


 そう言うと、今日は俺が体を捻ることができないようにか、単純に俺を誘惑するためか、服を全部脱いで全身を密着させてきた。


「これでもう、逃げられないね♡」

「………」


 小悪魔な表情を見せる黒百合。これはもう小悪魔とかのレベルでは済まない。ただの悪魔だ。


「うん、私のこと、私しか考えられなくなるまで、やめてあげないから」


 そうして、体の上にどっしりと乗せていた胸を動かして、体が反応するのを誘ってくる。その上で、俺のそれを太ももで挟んで、常に刺激を加えてくるので、正直長く持たせるのが難しい。


 その上に、


「ん……」


 舌を入れるキスを頻繁にやってくるのだ。抵抗する手段がないのも相まって、正直かなり参っている…もう、なんだか、色々しんどいな、


 色々と我慢するのが限界になってきている。


「ほらほら、声がだんだんと漏れてきてるよ?、大丈夫?」

「………なんで、こんなことになってると思ってんだよ…」

「ふーん、まだそう言うこと言える余裕あるんだ…、もうちょっとキツくしたほうがいい?」

「ちょっと、マジで、あっ」


 刺激を加えるペースが早まった。これじゃ、やばいというか。もう…


「はいストップ、出すのはこっちにしてね〜」


 もう何も言える気力もなければ、動くことのできる体力も全て使わされてしまった。もう…いよいよ終わりなのかもしれない…


 と、絶望しかけていた頃…シェルターの上からドタバタと足音が聞こえてきた。


「ん?、なんの音?、ねぇ、何かした?」

「ハァ…何か…できるとでも?」


 実際、俺は何もしていない。手段を封じられているからな。


「……ちょっとお預けね、いい子にしててね」


 そう言って、彼女が部屋から出た直後、


『◯◯警察だ!!!』


 …何か外で争っている音が聞こえる。


 誰かが黒百合を取り押さえて、黒百合が泣き叫んで暴れていて…あぁ…そっか…


「助けが……きたんだ……」


 本当に、危ないところだった。もう本当にダメだと思った。いくら抵抗しても、どうにもならないところだった。そしてそれは、俺の本意じゃないとしても、あるまのことを裏切ってしまうことになると思うと怖かった。


 その後、数名が部屋に入ってきて、拘束具を破壊してくれ、やっと自由に動くことができるようになった。もう、連れ去られた日から、一週間が立とうとしているらしい。


「もう…そんなに経ったんですか?」

「うん、かれこれ5日ね」


 この後、警察署の方まで出向いて、事情聴取を受けることになった。服を着て、監禁されていたシェルター、もとい黒百合の家を出たところに、泣き叫んでいる黒百合の姿を見つけた。


 黒百合はこっちを見るなり、


「私には!、貴方しかいなかったの!!!」


 そうやって、ずっと叫んでいた。その気持ちに答えてあげられなかった罪悪感と、お互い、もっと違う道があったんじゃないかと思えてしまってならない。


 そして、家の敷地を出て、そこで心配そうな、泣きそうな、一言では言い表せない表情をしていたあるまの顔を見た瞬間に、それまでずっと張り続けてきた気が緩んで、一気に安心感が溢れてきて、その場に倒れ込んでしまった。


「……よかった…」


 俺が、数日ぶりにあるまに再開して、心のうちから溢れてきた言葉は、『良かった』、その一言だった。

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