小説で情景を書くための500文字のてびき。

ななくさつゆり

《 小説で情景を書くための500文字のてびき。》

前提はひとつだけ。


情景は、地の文でつくるということ。


地の文で、景色と動作を書く。


心情もまじえる。


この場合の心情とは、登場する人物が、何を見聞きして、どのように思っているかを書くということ。


これが、情景の前提。



それから、たいせつに思っていること。


たいせつなのは、メリハリ。


一から十まで書かないこと。


すべてを細かに書き出そうとすると、作者が抱えきれないし、読者の負荷も大きい。


お互いにたいへん。


だから、情景の因果を踏まえて要所をおさえることがたいせつ。



もうひとつ、たいせつなこと。


読者が一度に情報を摂取できる容量キャパシティは、決して無限じゃないこと。


当然、読んでくれる時間にだって、限りがある。


それを忘れず、バランスを考えて、適切に情景をお出しするのがたいせつ。



つきつめれば、自然、文章は短く引き締まったものになる。


本文がたったの2000字だろうと、5000字だろうと。


読者は作者の想定を超えて、作品の情景を引き出してくれる。


そんなシーンやレビューを、私はいっぱい見てきた。


それが情景小説のみりょく。

                               了




📚<お読みいただきありがとうございました。情景の小説を3つご紹介します。ぜひ読んでみてください。


📚掌編小説『虞。美し、人しに草。/feat.ソウセイ系アイドル』(約5000字)

 URL:https://kakuyomu.jp/works/16818622170661590719


📚掌編小説『あのひとを追う僕は』(約1900字)

 URL:https://kakuyomu.jp/works/1177354054893257437


📚掌編小説集『あなたが見た情景』(1話あたり100~1000字*300本)

 URL:https://kakuyomu.jp/works/1177354054893402030

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