第26話 触手と忍者
サメと化したエッチ
――エッチ
そしてそれにまみれる
なぜ、ここに紙と筆がないかを、
どうにかしてこのイメージを
(そのためにも、一刻もはやくおヒメどののもとへ……)
サメ神さまの肉をかきわける手に、力がこもる。
そこでは、奇妙なことだが進むごとにどんどんと肉がせばまってきた。
まるで体内に入ってきた異物を拒むがごとき反応である。
これまでさまざまな超常的試練をのりこえてきた
しかもその肉は、どうしたことか進むにつれてますます
「ぬううんッ!!」
「邪魔、するなぁぁ!!」
太陽をも焦がすほどの熱量で、
そうして、
完全に閉じている
そうしてあけた、そこには――
おヒメと、それにまとわりつくエッチ触手とが、見えた。
「おヒメどのォォォ!!」
反射的に、
視界にとらえたそれは、たしかに衝撃的な映像であった。
何本もの触手と、それに巻かれる
だが、それは、なんというか――
「思っていたより、気もちわるいッ!!」
もうちょっとデフォルメされたツルンとした触手を想像していたのに、実際の触手は用途のわからぬブラシのような毛も生えているし、「汚い虹色」としか表しようのない気色のわるい濁った色をしているのも
触手そのものも巻きつきすぎである。本数が多い。
もうちょっと適切なバランスがあるのではないか。
それよりなにより、おヒメが苦しみ、そして泣いている……。
「かわいそうなのは、
単なる性的
ゴキブリのごとき動きで胃をかきわけて進むと、袖に隠していたクナイを手首のスナップでとり出し、エッチ触手をみじんに切って捨ててみせた。
首を絞められていたおヒメはゲホッゲホッと
「は、
と涙目で
一方、そのころのエッチ
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