第23話 伝説的大怪獣と化したサメ神さま
「シャーシャッシャッシャッ……」
聞こえてくるはずのないその声に動揺したのは、おヒメのみならず、
「あれほどの術を浴びて、なお……」
天を見れば、まだ、サメと化したエッチ
そして、
が、
硬質な何本もの砂のドリルは、本来であれば
肉体へとのびた何本かは、これまでとは比較にならぬほどのかたい鮫肌で、その衝撃を緩和され、ずらされ、ほんのささやかな刺し傷をつけるにとどまっている。
そしてのどを突き刺さんばかりにのびた、急所への一本は、ああ、なんというおそるべき
サメの側面から、
「シャーシャッシャッ! この奥の手を出すことになるたァな……。
そう叫び、その場で残像が生ずるほどの速度で回転すると、おのれを包む火をたやすく消し飛ばしてみせる。
そうして、跳んだ。
サメであったはずの生物が、まさしく
そうして地面をゆるがしながら着地したそのカラダには、
二本足で立ち、二本の腕をもち、怪獣のごときけたたましい
「ゴッジィィィラ……」
日本人の魂がはるかなる時空を超え、日本の誇る伝説的大怪獣のその名を、決して知るはずのない
「なんて?」
「わからぬ……これは、幻術か……? 意味のわからぬ単語が、拙者の脳裏によぎったのでござる。これほどの怪物がこの世に存在しうるとは、にわかには信じがたい……」
頭部は完全にサメのままであり、まことに奇妙な現象だが、エッチ
「シャーシャッシャッ! 小せェ、小せェなァ。踏みつぶしておしまいになっちまいそうだぜ。しかしおめェらは、ちゃァんとサメ神さまの腹におさまってもらわにゃァ、困る。そして嬢ちゃん、よくも、よくもおれの信念を踏みにじってくれたなァァァ!! おれのエッチ信念を利用して
そう吠えたが、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます