第7話 狂乱の盆踊り
買いものを楽しんでいた
しかし、その嵐の
ドンッと、ひときわ激しく、太鼓が打ち鳴らされたときであったかもしれぬ。
「ハァッ!!」
太鼓を叩く男はすでに半裸になり、漁師でもある彼の肉体はひどく
その筋肉の美しき躍動とともに汗が舞い、はじけた。
「セイヤッ!!」
歌う男もまた、のけぞりながら海も裂けよとばかりに絶叫した。
太鼓の音とどこまでも調和したその声は、「セイヤッセイヤッセイヤッ」と限度を知らぬほどに加速してゆく。
太鼓と歌声、そのふたつは相応じて高まり、また強まり、だんだんと異様な熱気で一帯を
そう――この村の代名詞ともいえるほどに名高い「ふぃーばーたいむ」へと突入したのだ!
「セイヤーサッサァッ!」
興奮の極まった、女性陣の甲高い歌声が
周囲の関心が、一瞬にして女性陣へと集中する。
こんな
そう、村一番のファッショニスタおタカのファッションセンスは、その魂は、ごく一部ながらしっかりと村に継承されていたのである。
その魂を一番に濃く受け継いでいたのは、女性陣の中心に立つリーダーでありおタカの子――おタカ
「いくよみんなぁ!!」
おタカの影なる支持者たちとともに、10人にも満たぬ人数で彼女らは踊りくるった。
ひとかたまりの狂乱は、
あるいは彼女らにあこがれ、あるいは彼女らに負けてたまるかと
そうして腰下までつかりつつも、
これがこの村第二の名物である「
いつか、日は暮れかけていた。
かがり火が、彼らの
セイヤーサッサァ
セイヤーサッサァ
ヨイヨイヨイヨイ
むろん
おヒメは日ごろの
腕を残像さえ見えるほどに激しく振り、なまめかしく腰をくねらせ、全身で天にものぼるような技の冴えを見せている。
――そんな、宴が最高潮に達したかと思える瞬間であった。
「オン・ズロースマチコタンラゲンソワカ……」
そんな奇っ怪な
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