メンエス嬢いやレディースエステ嬢【ようた】
『おはよう』送信。
考えに考えたあげく悠斗に『おはよう』とだけライーンを送った。
『昨日はどうだった?』なんて聞けないよ。皮肉にもほどがある。
しばらくして返信があったのだが、悠斗は平気そうだった。
『おはよう今学園に着いたとこ。今日も女呼ぶつもりだよ』なんてニコニコの絵文字まで付いていた。悠斗は悠斗だった。
委員長の栞に聞けば「そんな噂なんて男子の耳に届く訳無いでしょ」と言われてしまった。
そこは上手くやっているらしい。
「陽太君の噂だって流れてるのよ。知らないでしょ?」
「そうなの?」
昨日の噂より前から噂が流れているらしい。
知らなかった。
教室を移動する時には誰かと腕を組んだり手を繋いだり、女の子はミニスカだったりを見られていれば噂になるようだ。
え?噂は教えてくれないの?
気になるよ。教えられないってのはビッチとかヤリチンとか言われてんのかな?
教えられるところの噂では「下級生に優しくすると部活に顔を出してくれる」というのがあるようだ。
これはバスケ部の一件があったからだろう。
あれからA組の子の入っている部活に付いて行き、色々な部活を見学させてもらっている。
顔を出し易いバレー部はもちろん運動部以外にも文化部にも顔を出している。
そんな話をしているとバスケ部の
「ごめんなさい陽太君、放課後バスケ部に来てくれないかな?先輩が…」
要約するとこうだ。
キスを掛けてバスケ部先輩とフリースロー対決をして圧勝した。
あの日から先輩の態度は柔らかくなっていったそうだが、昨日の噂を聞いてからまた威圧的に戻ってしまった。
俺を連れてこい!と。連れて来ないとどうなるか分かるよな!と脅しを掛けられた。
部活中も先輩は俺をどうするかで盛り上がっていたようだ。
部室に連れ込んで犯したい。本当に逝かせてくれるのか?エッチで逝くなんてどんな感じなんだ?話が止まらない。
あれ?これは只のエッチに興味ある童貞運動部男子みたいじゃないか?
ただ誘い方が分からないだけで後輩に凄んでみたりして。
なんだか可愛いく感じてきた。
こういう女の子をエッチで解らせたいよな。
まあエッチまではしないし焦らすけど。
そうなりゃ決まりだ!
「分かったよ。放課後バスケ部に顔を出すって先輩に伝えといて」
「いいの?陽太君が酷い目に会うかもしれないのよ?」
「大丈夫だって!またギャフンと言わせてやるから」
スマホをポチポチとして男性用即配達ショッピングで目当ての物を購入して自習室を受け取り場所に設定した。
本当に直ぐ届くんだよな。
いつ届いてもいいように自習室に居よう。
「あん♡」
「あん♡」
…自習室に来るのが早かったようだ。
壁の向こうから女の子の声が聞こえる。
こんなに聞こえるのか。
自習室でスルのは控えよう。
俺の声は大きいらしいし。
二時間もしないで届いた。
さっそく着替えてみる。
うん。いい感じじゃないか?
マッサージ屋さんの制服みたいだ。
身体のラインが出て胸元のカットが深い。
下に履くのはミニスカートだ!もちろんTバックを履いている。
どこからどう見てもメンエス嬢だろ!
いや、レディースエステ嬢か!
これでバスケ部先輩をマッサージして解らせてやるんだ!
でもこの格好がエステって伝わるのか?
栞にライーンだな。
『栞、見せたい物があるから自習室まで来てくれる?』
あれ?もしかして俺何かやっちゃいました?
やって来た栞の目はハートで「呼んでくれて嬉しい」なんて言ってるし。
「凄くセクシー、エッチでカワイイ♡」なんて言って写真を撮っている。
「これは皆で共有しないといけないわ」と四つん這いのポーズで前から後ろから撮られた。
分かってるな栞!
これは四つん這いでミニスカートから見えるお尻がポイントなんだよ!
無理?
もう我慢出来ない?
ですよね~♡
うぉぉ~栞!
さっき自習室では…なんて言ってなかったか?俺。
うぉ~栞!
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