神落天使
スヴ
第1話 当たり前(1)
僕は朝が好きだ。
特に午前5時頃の静けさが僕に元気を与える。
僕は弌牙いちが 斗真とうま何処にでもいるような高校1年生。
「おはよう」
そうカーテンを開けまだ薄暗い空にひとり呟いた。
僕はいつも通り起きた後すぐに無朽神社(むきゅうじんじゃ)という神社に行って参拝するのが日課である。
僕が生まれてすぐに母さんと父さんが事故で死んでしまってから姉ちゃんとこの神社に来て、妙に温もりを感じそれからよく通っている。
「よし、帰るか」
寝起きの太陽に照らされ今一度今日の始まりを感じる
「姉ちゃん、ただいま」
「おかえり」
今は姉の弌牙いちが 咲さきと一緒に二人で暮らしている。僕は服を着替えながらふとニュースを見た
「最近、日本中で家が何者かによって燃やされその住民も殺害されるという事件が多発しています」
この事件は3ヶ月前から連続的に日本中で家が燃やされ住民も焼き殺されるという事件であり、もう100件以上被害が出ているのに犯人の痕跡が全くなく、犯人は人間じゃないとも噂されている
「姉ちゃん、最近物騒な事件が多いから気をつけろよ」
「わかった」
「もうすぐ学校でしょ早く行きなさい」
「はーい」
僕は急いで朝食の目玉焼きを食べて荷物を持ち家を出た
「行ってきまーす」
「行ってらっしゃい」
家を出てすぐに聞き覚えのある声が聞こえた
「待て〜親友を置いてくな」
「響、お前が遅いんだろ、お前は遅刻ばっかりしてんだから少しは遅刻しない努力をしろ」
「そんな朝っぱらから怒んなって〜」
僕は毎日、親友の朔真さくま 響ひびきと学校に通っている。
こいつは遅刻癖が酷く、先週遊んだときは2時間遅刻してきた。だから、こいつのために一緒に学校に行っている。
響と合流した後、5分ほど歩き、僕たちが通っている櫻波高等学校さくらなみこうとうがっこうが見え、時間がないため長い廊下を少しだけ、急ぎながら歩いた。
僕らの教室1年A組に入るとみんなニュースでやっていた放火の話をしている。
「最近、隣町でも放火があったらしいよ」
「聞いた聞いた、怖いよね」
教室がざわついている。そんな空気を切るように担任の丸枝先生まるえだせんせいが入ってきた。
「みんな静かにホームルーム始めるよ」
「おはようございます」
いつも通り先生の挨拶にただただ挨拶を返す。
「おはようございます」
挨拶を返した後、いきなり強い光が街を照らした。みんな窓の外を見る。
光が影を作り出していてまるで光が作り出した影を差別しているように見えた。
「なんだあれ」
その光は空からゆっくり降りてきて街の上空で止まった。その光は太陽のように赤く燃えているように見え、人の形をしていた。
「なんだあれ、人か?」
「燃えてるぞ」
光っているものから声が聞こえた。
『聞こえるか人間ども』
『僕は炎の神・ティア』
『神王の命令によりこの世から人類を焼却する』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます