理解できないからこそ恐ろしい

読み終えても「いい商売」という言葉の真意は分からないまま。けれど、その不明瞭さ自体が妙に怖い。
神崎の語った怪談が作り話なのか実話なのかも判然とせず、ただ鏡に映る笑顔の不気味さと、彼の底知れぬ悪意だけが胸に残る。
理解できないからこそ恐ろしい、そんな読後感を味わいました。