第4回「G’sこえけん」音声化短編コンテスト……に、出場しない

古城ろっく@感想大感謝祭!!

無表情な彼女は俺の事が好きなのかもしれないけど結局自転車が好きなだけかもしれない件

シーン1 大学

//雑踏。多くの学生が行き交う廊下。

//平坦な声。感情が出ないように。



「おはようございます。先週のサイクリングは、なかなかエキセントリックでしたね」


「来週のサイクリングですか? ……うーん。どこに行きましょう?」



//少しずつ気分が上がっていくように(といっても、基本ひかえめに)



「ひとまず、私のアパートで計画を練りましょうか。初めて行くところも、私が案内したかったオススメの場所も、どちらも資料が揃っていますし――」


「はい。私も今日はバイト休みなので、午後の授業が終われば自由です。――では、のちほど」


「……ところで、先ほどイヤホンをしていましたが、何を聴いていたんですか?」


「え? ASMR……ですか?」



//戸惑い気味に。



「私もいくつか聴いた事はありますが、貴方にそういうご趣味もあったとは知りませんでした」



//いつもの調子に戻る。



「では、今日の夕方5時に、私の家に集合で。――はい。よろしくお願いします」

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