手作業でやる小説校正

オリーゼ

推敲にあたって

リトルキング(リトル・キング)という作品を書きました。

二作あります。こちらがコレクションです。

https://kakuyomu.jp/users/olizet/collections/822139840634761091


カクヨムコン11投稿版と、未校正版の短編小説2本。ただ読み比べてみてくださいだと不親切ですし、どういう意図があって校正をしたのか一部抜粋で解説していきたいと思います。

自分への備忘録を兼ねた、国語の問題でいう「作者の気持ちを答えなさい」的な解説です。

フィーリングで直すこともありますし、私はこういう意図でやりましたよと言語化できる一部分ですが、校正に悩んでいる方、取っ掛かりを得られない方、生成AIに頼らず校正や構成をしたい方の一助になれればと思います。

二作品の本文を多少抜粋しながら、話の骨子、どういう意図での校正かなど書いていきます。

当然ネタバレありです。

話を純粋に楽しみたい方はぜひ先に本作をお読みください。


基本情報

旧版 リトル・キング(短編1万字、某短編賞公募最終6作 講評あり)※旧版とする

執筆時期、2000年代初頭。公募媒体は紙。

その時についた講評

『リトル・キング』も生きる意味を問うたメッセージが伝わってきます。苦難を越えて、王としての誇りに目覚める少年の姿が清々しい。ただ、枚数不足か、特に後半が、はしょって書き進められているのが残念


改稿版 リトルキング(短編1万字、カクヨムコン11に短編として投稿)※改稿版とする


主題

前を向き、自分の力で未来を切り拓く少年の成長を描く。生きることというのはどういう事なのかを問う。

エピソードの動き 骨子

主人公が塔から逃げる→現実を知り→成長して戻る(貴種流離)

舞台

ロンドン塔を舞台イメージとする。(ロンドン塔に行った時に思いついた話だったため)

時代劇風だが、歴史上組み込めないので近世イギリスをイメージした異世界とする。シェイクスピアの雰囲気を入れる。


課題点 

後半のボリューム不足、エピソード不足


この課題点を踏まえて作品の質を上げるためには、本来であれば元の作品の後半部分にさらにエピソードを加筆するのが望ましい。

しかし、時間制限もあり10万字に膨らませる話としては若干シンプルな構成のため、今回は1万字→1万字で文字数を変えないまま課題点を解決し、カクヨムコン短編に改稿版を投稿したいとする。

そのために取れる方法はこれ


・不必要な部分を減らす方向で推敲して文字数を減らし、あいた隙間にエピソードを入れる。


シンプルかつ脳筋な解決策です。

当時はもうこれ以上シンプルに出来ないと思っていたわけですが、やるっきゃない。

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