ゲームでも引きこもりな暴走もぐら!人外VRMMO

ヲタク将軍

プロローグ リワイルド

―――――――――――――――――――――


「あぁぁぁ〜〜〜………」


彼女の名前は愛里 火花(あいざと ひばな)

いわゆる引きこもりである 明るい名前の割に人間不信 人見知りな陰キャの火花がなぜこんな奇声をあげているのかというと


「私が…VR…MMO……むりぃぃ」


そう彼女はとある理由からなし崩し的にVRMMOをすることになったのである

人間不信の彼女はゲームが好きなオタクでもあるが

VRを含めた全てのゲームにおいて他のと会話することができない 

これはとても深刻でありPCプレイヤーだけではなくNPCノンプレイヤーなどいわゆるエルフや ドワーフのような亜人とも話すことが出来ないのである  

家族だけは大丈夫だが友達もおらず中学校を最後にする中卒なので友達を作る事も出来ない


「なんで…こんなことにぃ…」


そんな火花がなぜVRMMOをすることになってしまったのか……………話は1日ほど遡る



――――――――――――――――――――



「こい…こい…こいこいこいぃ…」


テンテレテーン♪


「はぁぁぁ!きたぁぁ…これで完凸だぁ~」

「なんとか今回は…天井をかいひでぎだぁぁぁ〜……」


火花の家族は4人おり今は共働きの両親と3人暮らしているが両親は引きこもりを容認しており家族の仲はとても良好である

だからといって火花人間不信のままでいいと思っているわけではなく何とか社会に復帰できないかと考えてはいるが火花にその意思がないため無理強いすることもできず頭を悩ませている


「はぁぁぁあ!」

「ただいまー」

「あれ…?この声」

「ひばな〜〜久しぶり〜〜〜!んんん〜〜〜やっぱり火花はいつまで経っても可愛いなぁ〜〜!!」

「え?お姉ちゃん!?ちょっ!重いぃ…!」

「えへへ!」


火花のお姉ちゃんこと彼女の名前は

愛里 夕華(あいざと ゆうか)火花を世界一可愛いと考えているシスコンだが火花は優しいお姉ちゃんだとしか思っていない


「お姉ちゃん仕事は大丈夫なの?」

「もっちろん仕事は片付けてきたわ!もうずっと

火花にあえなくて限界だったんだから〜!」

「しょうがないよ…お姉ちゃんは今まで海外にいたんだから」


夕華は今まで仕事の関係で海外に行っていたため火花とは2年ほど会っていなかったのだ



「あと!今日は今まで火花に会えなかった分プレゼントがあるの!最近話題になってるゲームなんだって!」

「最近話題になってるゲーム?」

(そんなのあったかなぁ…最近ずっとソシャゲしてたからなぁ)

「そうなの!向こうでもすごいゲームが日本で出るって話題になってて 火花喜ぶかなあって色々手を回して手に入ったんだ!」

「ん?もしかして… そ そのゲームって」

「やっぱり火花も知ってたかな?ってゲームでVRMMOていうらしいんだけど…火花?どうしたの?」

「あぁぁあぁぁぁ………」



実は火花はリワイルドを話に聞いてどんなゲームかは知っていた

火花は人間不信なぶんゲームによく出てくるモンスターなどを好きになった 

そしてリワイルドのある特徴から目をつけていたものの人間不信の火花にとってやはりVRMMOは難易度が高く見送っていたのだ

だが夕華はゲームをほとんどしたことがなかった

VRMMOについてもVRで敵を倒すくらいの浅い知識しかなかった


「あのエット…ソノ」

「もしかして火花ももう持ってたの?そんなぁ…」

「あっイヤ…そうじゃないんだけど」

「ほんとう!それじゃあ遠慮なく受け取ってね!火花にプレゼント!」

「う…うぅぅぅゥ………分かった…」

「よかった!いっぱい楽しんでね!」

「はいぃぃぃぃ…」



―――――――――――――――――――――――――



結局火花にはゲームについてにわかほどの知識もなかったお姉ちゃんのプレゼントを断ることはできなかったのだ

それに欲しい人が沢山いるものの在庫が少なくとても貴重なこのゲームをお姉ちゃんが自分のために手に入れてくれたことが嬉しかったのもあり

火花はリワイルドを受け取ってしまったのである

そして現在火花は2つの選択肢に悩んでいた………


「やっぱり…VRMMOだし…でも…ぁぁぁぁ」

「やっぱ1度くらいは…

「でもなぁ…やっぱ怖いぃ」

「せっかく買ってくれたのにやらないのも…うぅ」


プレイするかタンスのこやしにするかであった

人間不信の火花にとってVRMMOをすることは大変難しいことであった

だがそれはそれとしてこれほど話題になっているゲームをこやしにしてしまうのもゲーマーの端くれとしては悩みどころだった

更にはお姉ちゃんが買ってくれたゲームなので苦手でも1度位はプレイするべきとも考え大変悩んでいたまる1日程度

そして


「でもリワイルドなら…!があるし人としゃべれなくても…何とか…」

「大丈夫…大丈夫…」

「ふぅぅぅ……よし!私はできる子だ!人が怖いからなんだ!ゲームだけは得意なんだから!やってやるぞ!!」

「ゲームの中でくらい人見知りは克服してやる!!」

「いっくぞぉ…えい!」



《リワイルドにログインしますか?》



「はい!!!」


PVが流れるそれは私にこのゲームを印象付ける


『人はついに人の形を作り変える 今まで不可能だった新たな姿 獣となり四足で大地を駆け 二対の翼で空を舞う この世界に人はいない 神に捨てられたこの弱肉強食の世界 "リワイルド" 知恵を持つ魔物の一体となりこの世界に力を示せ!』


かくしてこの物語は始まったのだ

火花はこのリワイルドせかい

大冒険を繰り広げ 波乱を呼び起こす

そして彼女はこう呼ばれるようになる



  【暴走もぐら】と


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