裸足
御坂 巴
裸足
何でもない日の昼下がりに
物であふれた部屋を抜け出して
裸足で外に出かけよう
手には何も持たないで
お気に入りの服で出かけよう
雨が降っていても気にしないで
泥だらけで歩いていこう
いつも見てきた街を通り過ぎ
誰もいない草原を見つけよう
そして何も考えずに走りだす
踏みしめる草の感触を
頬に触れる風の冷たさを
高鳴る心臓の苦しさを
広がる世界の広さを
目に染みる太陽のまばゆさを
誰にも邪魔されず
自分だけで感じよう
疲れたらその場で横になって
しっとりと濡れた草の上で眠ろう
見上げた先の雲は
きっと思うほど遠くない
誰もが何もかもが
この手の届く距離にある
起き上がって周りを見れば
まだまだ草原は続いている
そしたらまた走りだそう
何も考えずに
感じるままを受け止めて
裸足でずっと駆けていこう
裸足 御坂 巴 @Tomoe_Misaka
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます