第3話 栗のポタージュ
〜 栗のポタージュ 〜
秋の実りを湯気にゆだね
やわらかに煮えた栗は
乳白のミルクに身を溶かし
バーミックスの渦に抱かれて
なめらかな夢となる。
岩塩ひとひら ― 大地の記憶
黒胡椒ひと粒 ― 夜空のきらめき
その調べが
静かな碗の底にひろがり
秋の深みを奏でるポタージュとなる。
〜〜
温かいスープ皿によそわれる。
さあ、どうぞ召し上がれ 〜
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