第28話

2045年より愛を込めて 第028話 愛知


「花折ちゃん、いい加減にしてよね……」

「それはこっちの台詞です!」

黒子を責める白子。悪いのはどっち?

「アタシは只、クラムボンの力を使いたいだけなのに」

「それが駄目だというのです! 全く!」

クラムボン? 古の文學で登場するような。

「止めたきゃ止めりゃいいじゃん。勝手にしてよ」

「じゃあ、全力でいきますよ!」

何か力比べが始まりそうだ。止めたほうが良さそうだな。

「黒子さん白子さん待ってえ。

クラムボン危なそうだからSTOPね」

「はああ? 黒子ですってえ?」

「わ、私は、白子……?」

図らずも挑発になった亮磨の一言。


「つか、物見の見物してんじゃないわよ!」

「アンタ等、いや、アンタ、刺客なんでしょ!

 バチバチ飛ばす相手、間違えてね?」

「アンタ達が有名なRYOMA同盟?

 まだ餓鬼RANGERじゃん」

「誰が2MC2DJじゃ!」

 ばってんLINGO,ばってんLINGO」

餓鬼RANGER=熊本が誇る英雄的なHIPHOPER.

2MC2DJ=MICが2本、TURNTABLEが2台。


「白子さんのほうがいい人っぽいからこっちに加担!」

「ふん、どうせアタシは嫌われもんよお!」

「RYOMA同盟さん、お待ちしていました。

 江雲花折と申します。皆さんに成敗して貰うために

 コバンザメのように黒子の動向を伺っておりました」

「えくもさんも黒子って言うんだね。」

「岩永恭江の江と、空の雲の雲で江雲です」

「江雲さん、クラムボンってヤバいの?」

「いわゆる毒気攻撃ですね。空間に浸透するんです」

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