第2話 九月一日、バスの中で………

 今に始まったことではないが、面白いと思ったこと。


 バスの中で、同じ車内アナウンスが三回流れること。


 つまり、それはどういう事か?

と、言うと、まず私たちは某バス会社所属のバスの中で、降車駅に向かう手前でボタンを押す。


 すると、まず、若い女性の声で、


「次、停まります。車が停まるまで、お待ち下さい。」


 其れから、暫くすると、中年男性の声で、


「次、停まります。車が停まるまで、お待ち下さい。」


 また暫くすると、今度は馴染みのおばさんの声で、


「次、停まります。車が停まるまで、お待ち下さい。」


 昨今の、女性に対する偏見をなくそう、という事情からの取り組みなんだろうが、同じアナウンスを三回も流すことに、少々、鬱陶(うっとう)しさすら覚える。




 いっその事、アナウンスの回数を一回までにしておいて、『宇宙人の声』でアナウンスさせれば良いのに………。






『九月一日、バスの中で………』(おしまい)

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