第4話  謎の投手の正体②


「こんばんは、 ショーヘイさん。何か御用? ウフフ」


   すらりとした、均整のとれた長身。 長い髪にフィットしているキャップは、デトロイト・タイガースのロゴだった。

 夜目にも、すばらしく美しい目鼻立ちが見て取れた。


 …浮世離れした、なんだか幽霊じみた謎の美女は、ボールをこねながら、余裕綽々にうっすらと笑みを浮かべていた。

 さっき、しなやかすぎる華麗な投球フォームから繰り出されていた剛速球スイフトは、日ごろマシーン打撃に慣れているショーヘイには感覚で推定可能なのだが、軽く150キロを超えていた…


 「謎の投手」…ベールを脱いだそのヒトは、ますます正体が不可思議極まりない、 まるでUMA。

 謎は深まるばかりだった。


 


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