最弱魔族少女の新人魔王生活
夜々予肆
第1話
えっと、こういうときってまず何から話せばいいんでしょうか。最初ですし、自己紹介から始めた方がいいですよね。きっとそうですよね。
わたし、ロベリアっていいます。好きな食べ物はオムライス、趣味は歌うこととお菓子作り、特技は動物さんたちと話せることです。あ、最近は小説も読み始めるようになったんですよ。恋愛小説とか読んでると、ついつい顔が火照っちゃいます。いつかわたしの元にも、白馬に乗った王子様が来てくれるといいなぁ……なんて夢見ちゃったりもします。
だけど現実のわたしは、魔王様に仕える魔王軍の下っ端の下っ端みたいな立場のただの魔族――ちょっと人間っぽいだけの魔物なんです。白馬の王子様に助けてもらえるどころか、あっさりと斬られて死んじゃう立場の存在なのでした。
……ちょっと前までは。そう、ちょっと前まではそうだったんです。
なのに。
わたし、魔王になりました。
次期魔王に、なっちゃったんです!
なんでわたしが魔王になってしまったのか皆さん疑問に抱いているかもしれませんが、一番疑問を抱いているのは他でもないわたしです。
どうしてわたしが魔王になってしまったのか、その理由を伝えるために今から時計を少し巻き戻してみたいと思います。
そう、あれは3日前の出来事でした――。
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