6話 ひとまずの休息

私はベッドに突っ伏した。

「……これからどうしようか」

行く当てもないしやることもない……成り上がろうとも思わないし……

「まぁ、明日考えたらいいか」

私は布団にもぐった。

「……おやすみわたし」

そうしてまぶたを瞑った。明日に備えてしっかりと休む。


翌日、私は宿泊場所を離れ、近くにある街に向かった。

(しかし、道端にスライムとかいないのかな……?っていた)

スライムはとてもプルプルしていてツヤツヤしていた。

「……これ手を突っ込んでも消化されないよね」

私はスライムの中に手を突っ込んだ。シュワシュワと手の垢が溶かされていくような感覚があった、そしてひんやりとしていた。

「……持っていきたいけどね……」

私は手を引っ込み、歩き出した。

(しかし、この世界にレベルアップの存在なんてあるのか……?前世の記憶でほんの内容で、スライムだけ倒してレベル99になった作品もあればそれ以上になってた作品もあったなぁ……)

そう楽しんで歩いていると目の前に高い壁が現れた。

「おお~これがウォール〇〇アか」

そう言ってると野生の狼が流れてきた。

「……オオカミ流しがここで流行ってるのかな」

私は濠に入り、オオカミを拾った。

(この子、子供なのかな……にしても酷い怪我……だれかこの怪我を治せる人はいないのか?)

私は濠を登った、するとアキレス腱が痛んだ。

「いてぇが……これしき……なんともねぇな」

私は足を引きずりながら街の入り口にたどり着いた。

「……ここまで来れば一安心だろう」

私は子供のオオカミを温めるように服の中に入れた。

(少しだけ動いてる……ちょっとくすぐったいけど我慢)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る