既婚者マッチングアプリ登録しました

@universweet

既婚者マッチングアプリ登録した日

私は、旦那のモラハラに耐えられずいつもどこか逃げ場を探してた。専業主婦はやめたくない。収入のいい旦那は子どもを持つ母親として、簡単に捨てれない。

離婚勢いでしたとしてもシングルマザー。子どもが寂しい思いをしてしまう。なら産まなければ良かったと自分で後から絶対思う。

それは逃げられない私の現実。

旦那とはセックスレスも10年。

寝室も別。

一生もうセックスしない人生なんだろうか…

いや、結婚する時にそうであってもいいと経済力あり、女遊びしない旦那を選んだはずなのに…

やはり、体は誰かに抱きしめてほしい。

旦那は気性が荒くすぐにキレる。それは、仕事激務だったり氷河期世代で社会で全うに認められずに仕事をやり続けてるストレスも大きいのだろう。

私は子どものために、自分のために、旦那に

あなたが大事だよ。もう嫌なことを言うのはやめてエネルギーを子育てや今の幸せのために使おう。そう言う。

どんなにひどいことを言われても、やはり、お金は大事なのだ。

少し過去の話をすると、私は結婚前氷河期世代真っ只中貧困女子だった。非正規雇用で少ない給料に4万円の家賃も払うのにひーひー言うほど、お金に困った毎日だった。派遣切りと言う言葉があるが、非正規雇用なんて何の保証もない。評価もされない。周りで同じ氷河期世代なのに何故うまくいくの?と、聞きたくなる成功してる友達もたくさんたくさんいるのに、私は駅から自分の六畳一間の部屋の間にある牛丼屋に寄るのが唯一の自分へのご褒美。六畳一間の部屋は狭い。

掃除は簡単だけどとても寂しくて、時々セフレが来て癒してくれる。彼氏は結婚願望があったから相手も結婚前提でない限り作らないと決めていた。

そう…

結婚前の私は本当に貧乏で、仕事でヘトヘトで見合った対価も得られず、生活保護ギリギリの生活をしていた。そして意を決して婚活を始めたのが32歳。最後のチャンスだと思った。

でも時間がない。歳を取れば取るほど不利になる。若いわけでないので選べる人も限られているし選んでる間に歳を取る。

その中で今の旦那と結婚を決めたのだ。

モラハラがあったとしても簡単に手放せない。

だって、それでも旦那の所得が多いせいでお金に苦労しない。毎日に余裕もできる。

でも10年セックスレスで、子育て家事育児ワンオペ。友達と会う余裕も時間もない。

寂しい…

そんなとき既婚者マッチングアプリの広告がネットで出てきた。女性無料と書いてるので思わず登録。怪しいこの上ない倫理観もおかしいそのアプリには、そんな寂しさを抱えた人間で溢れていた。

でも私も45歳。若いわけじゃない。

ダメ元でプロフィール記入してみる。

とにかく寂しいから…

家庭を壊したくはない。

ただ、誰かに抱きしめてほしい。

今の私を誰かほめてほしい。

仕事で理不尽なことありながらも評価されたり、飲み会に行く旦那がうらやましい。

私の女友達は軒並みシングルマザーになったり旦那を養ったり深刻。主婦が余裕持ってランチやお茶なんて昭和の話で今はみんな忙しい。

既婚者マッチングアプリに登録すると、たくさんのいいねがあった。

私は45歳なので45歳前後の人とマッチングするのかと思っていたが、45歳前後は多分30代年下を選んでるのか…いない。反対に30代の男性との話が弾む。

今いい感じなのは、36歳のまささんと言う男の子。写真交換したとき、うわ!若い上に超好み…と、驚いた。他のマッチングした人たちはすぐに体の関係を持ちたがり、なかなかメッセージのやり取りが続かない。男性月一万円ほどの会費が必要らしい。だから男性陣は急いで、体を満たせる相手を探している。

その中でまささんは、子どもの話で盛り上がり、1週間ほど子どもの話ばかりをやり取りした。

でもある日突然返信がなくなった。

あぁ…10個も年下の好みの男の子が私の相手をするなんて夢みたいなことないか…と、思うけど、最後の願いを込めてメッセージを長文で送ってみた。

まささん、あなたの返信がいつの間にかすごく嬉しくてもう歳で自分に自信がないからどんどん話を進められないだけで、まささんとつながっていたい。まささんのメッセージが来るのがいつの間にかすごく幸せですごく楽しみになっていた。もし、もう返信なかったとしてもそんなときめきや時間をありがとうございました。それだけでも十分幸せでした。贅沢を言うと、私とやり取りしてもらえたら嬉しいけど、無理なら無理しないでほしい。

やはり、私自身も旦那がいるわけで子どもがいるわけで、婚活じゃないからどこかで別に無理ならいいやと諦めることも出来た。

そしたら次の日、有料会員料金を払ってなくてメッセージ出来なかった。と、丁寧な文面でいろいろお話したいですとメッセージが来た。

それからは、LINE交換、毎日毎日長文のLINEのやり取り。とんとん拍子に話が進む。

てもまささんは奥さんのもの。

どこまでいってもお互いセカンド。もしかしたら

まささんは私以外にも遊んでる相手がいるのかもしれない…

その中の1人でいい。と思えた。

何故なら私には家庭があるから。

今はいつ会う?と言うLINEのやり取りをしてる。

こんな気持ち久しぶりで、数時間返信が来ないだけで、あぁ終わるんだと落ち込む。

返信が来ると大喜びで私は一喜一憂する。

こんな若くて好みの男の子に抱かれたら…

ゴールは婚活や恋愛でなく、ただ、満たしてくれる相手が見つかればいい。それだけだ。

でもこんなに若くて好みで話も弾む人と出会うのは難しい気がする。その気持ちが、まささんへの執着をつのらせてしまい、私はめんどくさい女になってしまってるかも、なるべく相手が楽なようにと駆け引きさえしてしまう。

10歳も年上なのに昔は恋愛上級者と思っていたのに、全然ダメだ。

不安とまささんへの執着が止まらない。

今このエッセイを書いてる間にも既読にならないLINEを何度も開いて、落ち込んでいる。

でも多分返信が来ればそれが吹っ飛ぶ。

多分会ってしまうと沼るだろう。

何故なら婚活じゃないから。1番でなくていいから。ある程度満たしてくれたらいいから…

だいたいの条件が揃っていればお互いの利害が一致してたらいいのだから…

だから、たった一人を探してるんじゃないから

だからこそ、自分より10歳も年下の男の子とのセックスと言う沼を知ってしまったら抜けられないだろう。毎日会いたくて会いたくて仕方なくなるだろう。これが噂の子宮恋愛だ…

まささんとは、まだメッセージやり取りして1ヶ月ほど。

来月には会おうとなってる。

男女だから言葉に出さないがお互い下心があるだろう。

すると不思議で旦那が何を言ってきても優しい自分がいる。

まささんも私が嫁じゃないからとても優しく丁寧に言葉を紡ぐ。

夫婦だからそれが出来ないんだと改めて思う。

夫婦だから、めんどくさい存在にお互いなり、夫婦だからだめなところが目についたりいつまでもラブラブでいられない。

不倫が沼る人たちの気持ちがやっとわかる。

旦那じゃない人からの優しさは一度知ってしまうと、依存してしまう。

既婚者マッチングアプリと言う不倫を簡単に出来るアプリを作った人すごいな。

まささんとは今日終わるかもしれない。会うとこまでいかないかもしれない。

次のキープを作りたいが、既婚者マッチングアプリを稼働させると相手にも分かってしまうので、わざと既婚者マッチングアプリのアイコンの写真を消してプロフィールも消して、私はもうこのアプリでは何もせずただ、まささんだけですよとアピールする。

本物の恋愛みたいだ。

でも45歳。体は衰えてるし老いはどうしょうもない。昔の下着を引っ張り出して寄せてあげても45歳の私の体はもう若いころのようなハリが全くない。こんなんで抱いてもらえるのか…

そもそも10年もセックスレスで、濡れるのか。

更年期入りかけで、不感症になってるかもしれない。

だめかもしれない。

そんな気持ちを持ちながら、まささんの返信を今日も待つ。

(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る