誰にでもある、エッセイ風な語り口で綴られる日常の連続の中に、不意に差し込まれる何とも説明の付かない違和感。
何で、どうして、と考える間もなく、再び何事もなかった様に何時もの日常がその上に折り重なって、納得の行く説明の付かないまま、謎めいた雰囲気だけが何時までも心の中に残り続ける。
その内、もしかしたらこれも何て事の無い日常の一コマで、自分が勘違いしただったのかしらん、などと考えてしまったり。
人にとっては当たり前の事が自分にとってはそうではない、もしかしたら逆もまたしかり。
いつまでも抜けない棘みたいに心の中に残り続ける、そんな些細な違和感が、何とも言えない読後感を残す、さりげなくも不思議ワールド全開の連作集です。