Idearealm Odyssey Online 〜魔法に憧れた私は、極振り魔法職として思う存分楽しみます〜

八咫巻

第一章 はじまりの街編

8月10日(日)

第1話 キャラクタークリエイト

「ついに買っちゃったIOO(アイオーオー)!」


 IOO――Idearealm(イデアレルム) Odyssey(オデッセイ) Online(オンライン)は一年前にサービスを開始した、フルダイブ型VRMMOだ。


 キャッチコピーは『理想と現実が交錯する、究極の冒険へ――』。

 NPCの反応が自然で、異世界シミュレーターとして人気を博している。


 私がIOOに惹かれた理由はただひとつ。魔法を使いたいからだった。

 幼い頃に見たアニメの主人公が楽しそうに魔法を使っていて、それに憧れた。


 最近はIOOのwikiを見たり、スレッドを覗いて可能な限り情報を集めた。その結果、IOOでは火の熱さや氷の冷たさまでも再現されるという事が分かった。火の魔法を近くで撃てば熱を、氷の魔法を使えば冷気を感じるらしい。考えただけで心が躍る。

 

 逸(はや)る気持ちを胸に、早速VR機器にゲームをインストールする。

 

「まずはキャラクターの見た目だね」


 インストールが終わり、アカウント登録を済ませてゲームを始めると、キャラクタークリエイトが始まった。

 VR機器でスキャンしたデータを元に、キャラクターを作っていく。


 「目を少し大きくして、髪色は……そのまま黒でいいか、代わりに目の色を赤色にしてっと」


 完成したキャラクターを改めて見る。

 髪は現実の私がミディアムヘアの緩い癖毛なので、正反対のロングストレートだ。

 目元も少し大きくし目じりを鋭くして凛とした感じに仕上げた。


 うん、かなりの美少女が出来たんじゃないかな? いや、目元しか変えてないから自画自賛になるな。これ以上はやめておこう。だけどこの顔、何処かで見たことがある気がするんだよね? もちろん自分の顔以外で。……まぁ、いいか。


 次はお待ちかねのジョブ選びだ。選ぶのはもちろん魔法職、ジョブの欄をスクロールして探していく。剣士、槍士、戦士、格闘家、盗賊、弓士――ジョブが多い!

 ジョブのフィルタリング機能を見つけたので、それを使って魔法職に限定する。


 魔法職は、魔術師、召喚師、契約術師、神官、錬金術師など色々だ。

 ここはもちろん魔術師にする! ちなみにジョブの違いは、最初に覚えているスキルが違うだけだ。初期ステータスが変わることは無い。


 次は装備を選ぶ。装備出来る部位もこれまた沢山だ。武器、頭、胴、腕、腰、足、アクセサリー、インナーに分かれていて、そこから更に細分化されている。頭だけでも、頭、目、口の三箇所もある。これは楽しくなりそうだ。



 そうして選んだ装備がコチラ。

 

 武器1:初心者の長杖 武器2:なし

 頭:なし 目:なし 口:なし

 胴1:フード付きローブ 胴2:Yシャツ白 胴3:なし

 右腕:なし 左腕:なし 右手:なし 左手:なし

 腰:スカート 

 足:なし 靴下:ニーソックス黒 靴:ローファー茶


 イヤリング:なし ネックレス:なし 

 指輪1:無し 指輪2:無し 

 アクセサリー1:胸リボン赤 アクセサリー2:無し

 インナー上:スポーツタイプ インナー下:スパッツタイプ


 ……うん、言いたい事は分かるよ。項目多すぎ!!

 

 いや、理由は分かってるんだ。キャラクリを始める時に何個か選んだ項目。そのひとつに装備の細分化って言うのがあった。それにチェックを入れたからだと思う。


 見た目を細かくこだわりたい人向けの設定を、オンにしたから項目が多くなった訳だ。気になったから一回試してみたけど、オフだと胴、腕、足は、ひとつずつ装備を選ぶだけでよかった。

 

 とりあえずこれで装備は選び終えた。残るは名前を決めるだけだ。


 だがしかし、問題がある。

 それは、私は名前を考えるのが苦手なのだ!

 

   


 だいたい一時間ほど悩みに悩んだ結果、名案も出ず。最終的に安直なネーミングセンスで、これからずっとこのゲームで付き合って行く名前を決めることにした。


 『マホン・レーヴフィールド』

 

 私の名前。夢野(ゆめの) 真穂(まほ)の名字を別の国の言葉に置き換えて、名前の最後に一文字足しただけなんだが。


 マホンだけだと、魔本と区別がつかないかも知れないので、ファミリーネーム的な物もつけたのだ。IOOに魔本って言うアイテムがあるかは知らないけど。


 あと、名前のイントネーションはマ・ホンではなく。マホ・ンだ。魔の本じゃなくて、名前の真穂に『ン』を付け加えただけ。魔本の響きに似ているから、この名前にしたという事も少しはある。魔導書とか憧れるよね!!


 さて、キャラクターの名前を決定して、各項目が書かれた最終確認が出てくる。この段階までならまだ、戻ってキャラクターを作り直せる。


 私はもう一度、各項目に目を通して間違いが無いかを確認する。


 「よし。ここから私のIOOライフが始まるんだ」

 

 最終決定の項目を押して、目の前が暗転していく。次に目が開いた時にはIOOの世界が広がっている筈だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る