恋のうた

たおか

第1話

昼休み　「名前の中にネコがいる」　世紀の発見みたいに言うきみ


「高尾山電車で五分で行けるならそいつの家はほぼ高尾山」


おもしろいのがタイプと聞いたけれど　なにをおもしれーと思うのか


いつどこで遭ってもいいように新譜の感想ピン留め、髪と一緒に


色眼鏡で集めた証拠並べれど　謎のこたえを知りたいのかな


下駄箱に場所と日時を書きおけば　おもしれーと思われるのかな


橋の上　キラキラ光る双眼鏡で少し先の未来観たい


夕焼けを浴びて七色に輝く髪から金木犀の香り


好きですと伝える前の熱で地球有史以来の最高気温


繋がれた手のうちで雪　湯気となり　未来の恋人たちに降り積む


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

恋のうた たおか @abcdsk

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

App Storeからカクヨムアプリをダウンロード

Google Playでカクヨムアプリを手に入れよう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画