影絵を思わせるような一幕を

 それぞれのことわりの内にある者同士の交流を描いた、絵画的な余韻が残り続けます。
 ほんのりと温みがあり、静かで……少しの痛みを残す。そんな空気感に満ちたお話です。

 葉先に揺れる露の影の様な、密やかな彼等の気配は、読後もずっと心に残り続けることでしょう。
 

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