第27話 水中の炎

ふゆこのあの優しさと直感に満ちた提案によって、現実を前にして進むべき道を見失っていたこの「チーム」は、ついに彼らの全ての希望を、あの最も頼りない「問題導師」に託すことになった。


四人は再びあの人里離れた一角へと戻り、トントン導師を攻略するための、最初の「学術検討会」を正式に開いた。


「それで……」クレイが最初に口を開いた。彼は腕を組み、極めて不機嫌そうな口調で言った。「俺たちは今から、本気であの狂人の問題を考えなきゃならないのか?」


クスマは砂の上に、「どうすれば水中で炎を燃やせるか?」という謎を、木の枝で書き直した。それからクスマは一つ咳払いをし、村の長老の真似をして腕を後ろに組み、自分では専門的だと思っている口調で、彼の「学術報告」を開始した。


「俺の分析によれば、この問題の本質は、魔法ではなく、一種の『化学』に近い現象だ」


「……化学?」みぞれは小声で、好奇心に満ちて、この彼女が一度も聞いたことのない言葉を繰り返した。


「そうだ」クスマは頷き、続けた。「例えば、ある種の特殊な金属、例えば『ナトリウム』や『カリウム』、それらは水と接触すると、激しい反応を起こして大量の熱と光を放ち、それによって水中で燃焼する効果が得られる。あるいは、『黄リン』という物質を利用する方法もある。そいつは融点が極めて低く、空気中で自然発火するから、空気を遮断した装置の中で水中に持ち込めば……」


クスマは立て板に水のごとく、青い惑星から得た、誰も聞いたことのない化学名詞を次々と口にし、彼は完全に、自分自身の「科学で魔法を解体する」という、比類なき知的な優越感に浸っていた。


─ (•ө•) ─


クレイとみぞれが共にクスマの「化学理論」に全くついていけず、議論が行き詰まった時、クレイが最初に、焦れたように口を開いた。


「おい、もやし」彼は腕を組み、極めて不機嫌そうな口調で言った。「お前、一体全体、何を訳の分からんことを言ってるんだ?『ナトリウム』だの『カリウム』だの、誰が聞き取れるか!」


「これは科学だ、お前には分からん」クスマは優越感に満ちた眼差しで、淡々と返した。


「てめぇ——」


クレイが暴発寸前になった、まさにその時、隣にいたみぞれが、そっと彼の服の角を引っぱり、そして彼女のあの優しい声で、最も根本的な問題を問いかけた。


「クスマ、あなたの理論が正しいとしても、でも……私たちはどこへ行けば、あなたが言っているそれらの物を見つけられるのかしら?」


その問いに、クスマも一瞬で言葉に詰まった。


議論が行き詰まった時、ずっと隅に静かに座り、「ナトリウム」とは何かを必死に理解しようとしていたふゆこが、突然、小声で、不確かな様子で口を開いた。


「あの……師匠……」


ふゆこは少し怯えたように言った。


「私、そういうのはよく分からないんですけど……でも、村の年寄りから、ある物語を聞いたことがあります」


彼女は少し間を置き、勇気を振り絞っているようだった。


「その人たちが言うには、とてもとても深い火山の中心で、永遠に消えることのない『不滅の火』が燃えているそうです。もしその火種を手に入れて、地底湖に棲む『水の精霊』に捧げれば、水の精霊はとても喜んで、そして水中で、あなたのために絢爛な『炎の舞』を踊ってくれる……と」


ふゆこは言い終わると、少し恥ずかしそうにうつむき、その小さな顔は熟したリンゴのように赤くなった。自分が言ったことが、ただの非現実的なおとぎ話かもしれないと思ったのだろう。


─ (•ө•) ─


ふゆこのこの物語は、その場の雰囲気を、新たな沈黙へと陥れた。


クレイが最初に眉をひそめた。

彼は嘲笑することなく、ただ焦れたような口調で言った。


「水の精霊?炎の舞?何のベッドタイムストーリーだ?」


「クレイ!」


みぞれが小声で、しかし有無を言わさぬ威厳をもって、彼を制止した。


クスマは彼らの対話には加わらなかった。彼はただ無意識にポケットから、試練の洞窟でついでに拾ってきた、何の変哲もない白い石を取り出し、手の中で弄んでいた。


クスマが石を上に投げ、再び受け止める、その動作が大きくなった瞬間、彼の手の中にあったその白い石は、予期せず手から滑り落ち、「パチャン」という音を立てて、あつらえたように、隣にあった、雨水の溜まった装飾用の小さな石鉢の中に落ちた。


次の一瞬、全員の驚愕の眼差しの中、その石は水に触れた瞬間、「ドカン!」という轟音と共に、黄色い炎が猛り狂い、むせるような濃い煙を上げた!


炎は水中で激しく燃え、揺らめき、四人の唖然とした顔を、明滅して照らし出した。


彼らは水鉢の中で燃え盛るその炎の塊と、砂の上に書かれた、自分たちのチームが解決すべき謎——「どうすれば水中で炎を燃やせるか?」——を、交互に見比べた。


人里離れた一角は、静寂に包まれた。


クスマは衝撃と共に悟った。彼が必死に考えていた、あの、一見すると解けない謎の答えが、なんととっくの昔に、彼自身の、一つの無心の「ついで働き」によって、その身に携帯されていたのだと。

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