第7話〈引鉄〉

本当にここで最後。武器トロフィーを強く握り直し、覚悟を決めて、物置の扉を開くまで、そう長くはかからなかった。


 ギィィィッ!!


直後、彼はただ一点を見つめていた。そして、焦燥に駆られたように、すぐさま動き出した。そこに存在したのは……。


大量の物を背景にして置かれた、1つの置時計であったーー。


「奴なんていなかった」。直後はそれだけが、脳内を埋めつくしていた。しかし、それはほんの数秒のことであり、やがてそこに異常な程広がったのは、「出勤」という2文字であった。なぜか?置時計が示していた時間が、まさにであったからだ。


その時計は、出勤時刻丁度を示していた。

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