1話 唐突な世界線!?そして過去⁈
待て待て待て、少し話を整理しよう。俺は恋冬学園に入学してまた憂鬱な学園生活が始まると思っていた、、、だが、自分の推しの先生かもと期待していたのだが、、、まさかの高校の先生と来たか。いや、まだわからない。もしかしたら本人じゃないかもしれないしー
「あ、ちなみに私は世にも珍しい転移者でな?勇者として呼ばれているんだ。だが、私は学園で強い人を世に出すという仕事をすることにしたんだよ。そっちの方が戦力を作り出せて国の利益になるからな」
と言ってる時点で本人だろう。というかこの人結構吹っ切れたな。まぁ、あの人授業中もずっと死にそうな顔してたし、異世界来れて嬉しいんだろうな、、、そう思っていると自分の自己紹介となったので立ち上がり、自己紹介をする。
「初めまして。先ほども全校の前で言いましたが、アラル・レオナルと申します。以後お見知り置きを。、、、まぁ、先ほどは少し強く言い過ぎましたが、これから皆さんとより強くなるための研鑽を頑張りたいと思います。よろしくお願いします」
そう言って俺はお辞儀をした後席に座り、他の人の自己紹介か終わった頃、青星先生が僕らに話す。
「さて!ある程度終わりましたし、これからのことをお話ししたいと思います!」
青星先生は僕の方を向いて。
「、、、はぁ。では、ここからは私、アラル・レオナルがもうすぐ行われる試験についてお伝えしましょう。」
そして僕は立ち上がり、教卓に乗り、試験内容を読み上げる。
「試験名『リーグライテスト』お前らのチームワークを見るための試験だ。A〜Dのクラスのクラス対抗戦だ。因みに俺も参加はするが、、、前半だけだ。後半は仕事があるからな!」
それを告げると俺は席に戻り、青星先生の話が続く。約2分ほど話した後、今日は解散となったのだが、、、
「ねぇ、あなた、本当にダルカナなの?」
本来ならここで絡むことのないアカネが話しかけてきたのだった。
「、、、はぁ、、、そうだよ。僕はアラル・レオナル、、、最強の冒険者であり辺境伯の息子だよ。」
正直もうバレてもいいかなと思ったので言っておく。
「で、でも、ということは、、、国王の前で、、、嘘ついたってこと?」
「もちろんそうだが?、、、俺はこの国が死ぬほど嫌いだ。理由はアサネの件に対処しなかったからだ。」
俺はキレながらそう言った。
だが彼女はそれに気圧されながらも俺に向かって言葉を紡ぐ。
「どう、、、して?しょうがないじゃない!国が一貴族の為に動くなんてーーー」
無理だ。と答えようとしたアカネに俺は少しイライラを落ち着かせて、作り笑顔で彼女に言う。
「俺1人のためにいろいろとしてくれたのにか?」
その言葉にアカネは言い返せなくなる。
「婚約を断った時点で何をしてくるかくらい予想がつくに決まってんだろ。ああいうゴミがいるからこの王国はいつまでも腐ってんだよ。」
内心、、、いや、表にも出ているだろうが軽蔑した目で見る。確かに彼女個人は悪くないだろう。だが、いくらでも何かをしてあげれたと思う。だから、俺は許せないんだ。
「もちろん、全貴族が嫌いなわけではない。あのアサネの公爵家、お前の勇爵家、、、正直言って嫌いではない。だが、今日のあの貴族。ああ言うのがいるから嫌いなんだ。」
「あなたは、、、どうして」
その言葉は続かない。だが、彼によって繋がれた。
「、、、そうだな、、、少し、過去の話をしようか。これから話すのは僕が生まれて、どうやって世界最強になったのか、、、そして最強を目指した理由だよ。」
「えっ、最初からじゃないの?」
「僕だって、昔は気の弱い子供だよ。」
そして僕は懐かしむようにこの世界に来てからのことを思い出す。
ーーー生まれて2年経った頃。
「、、、ネムゥ、、、」
言葉を覚えただけで他のことは全くやっていなかった。
「ムェ、、、遊んでこよう、」
実を言えばこの時はスキルのこととか全く考えてなかった。この世界に来てからは寝て、食べて、遊んでを繰り返す日々だった。だが、平穏はある日を境に崩壊した。
「んにゃ、、、なんも思いつかにゃい、、、」
いつも通り庭で遊んでいると正面入り口から盗賊が来た。
「おいおい、こんなところにガキがいやがるぜ!かしら!こいつはどうしやすか!!」
昔の僕は何も出来ない雑魚だった。だから何も出来ず、、、
「ぎゃぁぁ!」「ガハッ!!」
「お父様!!お母様!!」
人質になり、両親は殺された。
じわじわと痛ぶられて、それは本当に、、、本当に見ていられなかった。
その時だった。突如現れたお頭というのは、、、“前世の俺”を殺した女と顔がそっくりだった。その時に僕のスキルが覚醒したのだ。
その時のことはあんまり覚えてないけど、、、ある声とあるものが見えた。
《スキル【大罪】の憤怒が解禁されました。使用しますか?》
「あ、う」
俺の声に反応したのか目の前に風が吹く。そして次の瞬間から聞こえたのは、盗賊たちの驚きの声。そして何かの狂った笑い声だった。
そして次の瞬間には意識を失って、、、次に目から見えた多くの情報に戸惑った。
「なんだよ、、、これ」
あたりを見てみれば周りは血、血、血、血、、、どう赤一色で埋め尽くされていた。
「盗賊は?」
怖く思いながらも俺は屋敷を探索した。だが、なんとなく心の中ではわかっていた。この惨状で生きているものはいないだろうなと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます