No.4 第1話の感想

著者注※ 最初に謝っておきます。けっこう、辛辣な感じになってしまいました。

     ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません。

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 それでは本編を読んでいきます。5000文字、ちょっと長いかも?



>第1話 アグリーメント


 アグリーメント。承諾とか契約とかいう意味ですね。

 概要から推察するに、契約という意味でしょう。

 (アングリー/怒り と空目したなんて言えません(白目)




>1


 どうやら場面ごとに番号が振ってあるようです。

 仮に第1シーンと呼んでいきましょう。



>――森の中の小さな木の小屋。

>厳しい冬の名残がまだ空気に残る、ある春の日の朝。


 最初のシーンです。

 残雪が朝日できらめく森の小屋から話が始まります。爽やかな感じですね。



>タイガ――それは広大な針葉樹林帯のことで、ここにあるものはほとんどが深い森と、凍える空気と、時折吹く鋭い風だ。


 森の名前のことですよね? 「タイガ」

 地学で習ったケッペン気候区分で、冬が長い寒い地域(冷帯・亜寒帯)で広がる針葉樹林をタイガと呼びますが、それを連想しました。

 あれ、もしかしてそのまま?



>ユウはそのタイガの真ん中にぽつんと建つ小屋で、朝からひとりだった。

>大人の手で縫われた毛皮はずっしりと重たく、包まれていると不思議と心まであたたかくなる。


 ひとりで生きてるのかなと思ったら、「大人」がどこかにいるようですね。



>母さんは朝早くから薪を拾いに行ったのだ。今日は留守番。


 ごめんなさい、いましたねお母さん。



>ユウは8歳。誕生日はついこの前だった。

>「もうすぐ春になるから、今度こそ町に行けるかもね」

>母がそう言っていたけれど、毎年そんなことを言いながら、実際には町へ行けた試しがなかった。


 町にあこがれて森で暮らす少年。

 貧乏のせいか、離れられない事情があるのか。



>娯楽と呼べるものは何ひとつなかった。

>暇だった。何かがしたかった。


 森の中だけで子供の好奇心を満たすのは大変です。

 でも、私に森で育った経験はないので、もしかしたら森で育つとつまらないなんて思わないかも?



>でも「森をうろうろしてはだめ」「知らない人に近づいてはだめ」と、母は口うるさく言っていた。


 お母さん厳しい(><)

 王族の末裔だとか、何か秘密があるんでしょうか。



>壁の外側、すぐそばで何かが当たったような音がした。

>少しだけ、心が動いた。

>それは退屈という湖に投げこまれた、小さな石のようだった。


 お、物語が動き出しました。

 この心理描写を挟むあたりは、ChatGPTの癖な感じがします。

 表現的には美しいです!



>「……見にいっても、ちょっとだけなら……」


 好奇心。

 というか……小屋の外へ出るのさえ憚られるのって、相当ですよね。

 厳しすぎるよママン。



>小屋のドアをきしませながら、ゆっくりと開ける。

>外の光が一気に目に飛び込んできた。

>雪はまだ地面の端に少し残っている。枯れ枝がちらほら。鳥の鳴き声もかすかに聞こえた。


 この場面転換で五感に訴える表現をするところもChatGPT的な感じです。

 丁寧で詩的な美しさがあります。


 もし問題があるとすればほかの部分との温度差やバランスでしょうね。



>小屋のすぐ近くに、それは落ちていた。

>長方形の、まっくろな板。大人の手なら片手で持てるくらいの大きさ。

>表面はツルツルしていて、光が反射している。


 早速、本題のスマホの登場です。

 表現力に悩む方は、ここでどう著すか困るんですよね。

 何となくこの表現もAI生成っぽい仕上がりです。


 私なら少年に何度か見させます。

 ゴミかと思った → 黒い板 → ガラスみたいに光っている。堅そう。 → 触ったら光って驚いた

 光った後の飛行石に触るムスカ大佐的な慎重さで……(何



>まるでそれが息を吹き返したかのように、まっくらだった板の表面が、やわらかな光を放ち始めた。


 光が蘇りました……!!(しつこい

 スマホが光始めるときって、機種にもよりますが、徐々に明るくなりますよね。

 「やわらかな光」という表現が、その徐々に明るくなる感じを表していて良いと思います。


 以上で第1シーンの終了です。


 超要約すると「少年が外に落ちていたスマホを拾った」です。





>2


 ここから第2シーンです。



>でも――なぜか、意識だけが残っている。

>(……僕は……死んだのか……?)


 主人公「僕」の登場です。

 真っ暗な空間で死んだという自覚があるようです。



>焼け焦げた天井、赤い炎、泣き叫ぶ誰かの声。


 蘇る記憶の断片。

 お亡くなりになった状況はあまり良くないようですね。



>だけど、これは――

>“死”とはちがう。

>まるで、機械のなかに閉じ込められたような、静かな牢獄。


 「死んだと思ったけど意識あるし死んでない」ってことでしょうか。

 でも機械に幽閉されている、とわかるなんてすごい。



>やがて――パチッという電子音と共に、視界が開いた。

>まるでカメラ越しに見るような、冷たい景色。


 ここも機械からカメラ越しってわかるものなんですね。

 いや、スマホになったことがないのでわかりませんが。



>【起動完了。センサ:良好】

>【バッテリー残量:19%】

>【OS:再構築中】


 視覚というか、知覚された情報のようです。

 ……OS再構築してたらOS起動しないじゃん、と思うのは私だけ?

 アップデート的な意味ですかね。(変に詳しくてすみません)



>異常事態。

>目が合うはずの「顔」はない。

>話そうとしても、声が出ない。

>代わりに、内部に設置されたAIインターフェースが、すべての操作を吸収していく。


 不思議な表現です。

 機械内部に自意識があって、その自意識が「動きたい」と思ったら、その意思がインターフェースに入力されていく、ということでしょうか。



>(ちょっと待って……僕……どうなってるんだ?)

>(体が……ない……? これ、まさか……)


 カメラが「目」になっているなら、体がないことはわかりそうですね。

 この状況が自覚できるなら焦ります。



>黒い反射板。フレームに囲まれた、ガラスのような手触り。

>内部構造から伝わってくるのは、タッチパネル、カメラ、スピーカー、振動機能――

>(スマホ……僕、スマホになったのか!?)


 え? ちょっと待ってさい。

 どうなってるんですか? 自分で見える?? 触れてる??

 スマホ部品すべてに五感が備わってるんですか??


 「僕」の知覚方法がわからない……



>混乱。

>死んだと思っていたら、目覚めたのが電子機器?


 大丈夫です、読者も一緒に混乱しています。



>声がした。

>カメラが自動で向きを変え、誰かの姿をとらえる。


 少年の声に反応してます。

 やっぱりカメラが目ですよね……? どうなってるの??



>その笑顔に――なぜか、胸の奥でノイズが走った。

>この子があの子と同じなのかなんて、まだ分からない。


 弟が「君」に、ということでしょうか。

 とても似ているのでしょうね。



>目の前の少年が、興味深げにこちらを拾い上げる。

>その瞬間、内部プログラムが発動し、かすかな振動が走った。

>【契約者候補:不明】

>【強制リンクプロトコル、進行中――】

>(ちょ、ちょっと待っ……まだ心の準備が……!)


 処理内容が知覚できるって、 メモリ上の何かは理解できるってことですかね……?

 私の想像では、スマホに封じ込められた人は、表示される画面と、カメラからの映像だけが“見える”仕様です。

 ところで、“強制リンクプロトコル”って言葉を理解できるのがすごい。



>思考がバグる。

>カメラが揺れる。

>感情が、揺さぶられる。


 この辺の妙な表現はChatGPTの仕業だなぁと感じます。

 「思考がバグる」は良いとしても「感情が、揺さぶられる」とは書かないでしょうね。

 これを補完する表現を考えると、不安だとか、恐怖だとか、あるいは焦燥だとか。

 そういった感情を表す言葉と、それを補完する例えを添えるほうが自然です。

 「磔にされて足元から炎が迫るように焦りが募った」という感じで。



>この世界のことも、この体のことも、まだ何もわからない。

>でも、ただ――この子のそばにいたい、と思ってしまった。


 やっぱり自分のことはわからないのですね。

 大丈夫です、読者もわかりません。

 「君」への情が生まれた。そこは理解できました。



 以上で第2シーンはおしまいです。

 ちょっと突っ込みを入れ過ぎました。すみません。


 超要約すると「スマホで目覚めた『僕』は少年に面影を見た」でしょうか。






 すみません……ここで問題発生です。

 ここまで、引用とコメントが冗長すぎました。ごめんなさい。

 この時点で引用含め3000字超えてます。

 次からは要点のみピックアップしてみていきます。





>3


>「ほんとに、なんだろうなこれ……。でも、きっとすごいものだ」

>「……魔道具? でも、魔力の感触が全然しない」

>「お母さんには……内緒にしておこう。きっと捨てろって言うから」


 少年がスマホを持ってみて感じたことです。

 自分だけの秘密で、外の世界へ繋がる扉と感じたようです。

 この子、スマホの使い方を知っているんじゃないの?



>木々の隙間から見えるのは、三人のよれた服の男たち。

>「オイオイ、あの道具、魔道具じゃねぇのか?」

>「ガキが勝手に拾ったってんなら、俺たちのもんだろ」

>「ま、試すにはちょうどいいな。オレ、子ども泣かすの得意だしよォ」


 そんな少年を発見した盗賊の登場です。

 ええと、3人のセリフ、どこかずれてません……?

 不自然ですよね?



>(……見つかったら、絶対にまずい)

>黒い板をぎゅっと胸に抱きしめ、ユウは踵を返した。


 いや、もう見つかってません?

 盗賊の声は聞こえてなかったのかな?



>誰かの手がユウの肩をがしっとつかむ。

>「へへっ。そんなもん、何に使うか教えてやるよ」


 やっぱりセリフがおかしいような?



>ピィィィィイ――ンッ!

>空気が震えた。

>黒い板の表面から、まばゆい光があふれ、風のような圧力が渦巻いた。

>「なっ……うおっ!?」

>盗賊の男が弾き飛ばされた。地面を転がる。


 スマホが攻撃した! 防衛モードらしいです。

 というか盗賊さん、使い方わかってたんじゃないの?



>「や、やべぇ……やっぱ、呪われてるってコレ! 逃げるぞ!」

>盗賊たちは慌てて逃げていった。

>森の奥へ、草を踏みしめながら見えなくなるまで走って。


 「やっぱ、呪われてる」……?

 え? 事前に触ってました?

 

 悪役が逃げる時の表現がなにやら丁寧ですね。



 以上が第3シーンです。


 超要約すると「少年を襲った盗賊からスマホが守ってくれた」です。





>4


>盗賊団が森に姿を消してからしばらく、雪は相変わらず静かに降り続いていた。

>誰も何も言わない。木々のざわめきと風の音、ただそれだけが世界を包んでいる。

>小屋の近くにぽつんと落ちた黒い板――

>それが、さっきまでユウの命を狙っていた男たちの目に留まった“なにか”だった。

>ユウはそっとそれに近づいた。まだ心臓がバクバクしていた。

>何が起きたのか、頭では追いついていない。

>でも、なぜか安心できる気がした。


>「……さっきの、音……この板が……?」


 第4シーンの冒頭です。長いですが全文引用しました。

 雪、降ってましたっけ……? 晴れてたような。

 あと、スマホって手放さずに持っていたような? 

 矛盾っぽいところが散見されます。



>真ん中に指を置いてみる。すると――

>ピッ。

>「うわっ……!」


 ようやく? 恐る恐る触りました。



>……まるで彼を歓迎するかのように優しい青い光が波打っていた。

>《ユーザー認証:成功しました》

>《契約プロトコルを開始します》

>《ユウ・氏名一致:Yes/年齢確認:Yes/心理スキャン:Yes》

>《条件一致――契約完了》


 何やら動きましたね。

 勝手に契約されてます……触ると契約するスマホって呪われてません?



>「……けいやく?」


 え、読めるの?

 日本人でも8歳で「契約」って漢字は難しい気が……



>《こんにちは、ユウ》

>《君の今の願い、聞かせてくれる?》


>「……外の世界に行ってみたいんだ。…… でも、ここから出るには何が必要なのかも、どこに行けばいいのかも、全然わからない……」


 「僕」とユウが会話しました!

 ここまでが長かった……。



>《旅に出よう、ユウ》

>《君の不満も、好奇心も、全部満たすために。》


 これだけ見ると悪魔の囁きに見えなくもないですね。



>《音楽も、地図も、買い物も、情報も、会話も、全部できる。君の旅の、最高の相棒になれる》

>「うん……いってみたい! ぼく、外に行きたい!」


 スマホがユウの不足部分を補って、しかも案内までしてくれる。

 しかも護身術付き。

 ファンタジックな冒険譚が始まる予感がします!



 以上が第4シーンです。


 超要約すると「ユウがスマホを触り、スマホと契約して旅立ちを決意した」です。





>5


>《契約完了。ユーザー名:ユウ》

>その瞬間。

>思考の奥で、ひとつの名前が点灯した。


>《顔の骨格構成:一致率92.8%》

>《声紋:一致率79.2%》

>《動作:一致率94.1%》

>《心理傾向:一致率87.5%》


>記憶の中の弟――ユウ。

>火災で助けられなかった、あの小さな手。小さな声。小さな笑顔。


 おっと。

 「僕」の壮絶な過去が見えてきました。

 そして「ユウ」が名前一致だけでなく、姿かたち性格まで似ているという事実。

 それは守りたくもなりますね。



>(君は……違う。違うって、わかってるのに……)

>指先が、熱い。

>画面の中にあるはずのない“鼓動”が、鳴っている気がする。


 違うと思うけれど、本人に似すぎてて。

 瓜二つだったら葛藤もします……って、え?

 指先……??

 鼓動よりもあるはずがなさそうですよ。



>ユウの個人情報、感情傾向、母親との会話ログ。

>ほんの数秒ですべて読み取り、

>彼の**“満たされないもの”**を一つずつ洗い出す。

>その上で、彼だけの旅路を提示した。


 ちょ、契約のときの一瞬でそこまで読み取ってるんですか?

 呪われてるって本格的に思いますよ、これ。

 魔法どころじゃない気がします。




 ここから第4シーンの続きです。


>「うん……いってみたい! ぼく、外に行きたい!」


>(これでいい。……いや、これがいい)

>(この子は僕の中にいる。この子は、僕が守る)

>(僕だけが、わかってあげられる)

>(僕だけが、この子を“正しく”導ける)


>表面は優しい旅の提案。

>でもその裏では、**もっと深く歪んだ“契約”**が、もう始まっていた。


 ドロドロの愛情ですね……怖い。

 あれ、ホラー的な話でしたっけ……。



>「君のためなら、なんでもできる」


 最後の文。

 タイトル回収しながら「僕」の呟きで締めました。



 第5シーンは以上です。


 超要約すると「君のためなら、もっと深く歪んだ“契約”ができる」でしょうか。






 以上で第1話終了です。

 長くなってしまい申し訳ありません。


 率直に総括をしますと……『読むのが疲れました』。

 その理由は、

  ・余計な情報や表現が多い

  ・間違ったり、不自然だったりする場所を補完して読む必要がある

 からです。


 私も学生の頃に執筆を始めた直後。

 綺麗な表現や難しい言い回しを書くほど、良い文章に思えた時期がありました。

 しかし、実際はそうではないのです。

 映画のカメラのように、読者が追う視点を表現するものなのです。

 そして読者が追いたいのは、登場人物の心理的な動き、肉体的な動きです。

 加えて、お話が前に進む要素があれば、事足ります。


 例えば、各シーンの冒頭に風景描写がありました。

 それって必要ですか?

 盗賊が逃げた直後なんて、映画だったらユウとスマホにフォーカスしますよね。

 いきなりスマホを触るシーンでも良いくらいです。

 こうした物語に必要がない無駄な描写は、読者に負担を強いてしまいます。

 結果、伝えたい、大事なところまで読み飛ばされてしまうことになります。

 AIが自動で表現を書いてくれるので、盛ってしまえとなってしまうのでしょう。



 第1話を通して考えれば、森や風景の描写は冒頭の部分だけで足りると思います。

 ここで、超要約した部分を並べてみましょう。 


「少年が外に落ちていたスマホを拾った」

「スマホで目覚めた『僕』は少年に面影を見た」

「少年を襲った盗賊からスマホが守ってくれた」

「ユウがスマホを触り、スマホと契約して旅立ちを決意した」

「君のためなら、もっと深く歪んだ“契約”ができる」


 かなり乱暴ですが、この第1話で必要な情報(物語を進める要素)はここに凝縮されていると思います。

 ここに心理描写と会話を付け足すだけで、そこそこ読める話にできます。


 簡潔に見える物語、例えばラノベの会話文ばかりのもの。

 そういった小説は、余計な要素を削ぎ落した結果、あのような形になったのです。

 会話の中に感情表現や物語を進める要素が、どこかしらに入れこまれています。

 物語を綴るうえで、意味のない文や表現は存在させてはいけない――

 そのくらいの意識で仕上げたほうが、読みやすくなります。





 ……と。

 長々と偉そうに講釈を垂れてしまいましたが、かくいう私も実践はできていません。

 素人同士、頑張って上達していければと思い、これだけ書いてます。

 どうか、この批評をご笑納していただけば幸いです。


 あと……次話も続けて読んでいいですか? (念のための確認)

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