第10話 |邪馬台《ヤマト》国から日本国へ

[newpage]#01 邪馬台ヤマトから日本へ

 白村江の敗戦は、アジア史の起点であり、唐による冊封体制の確立を決定した。

 周辺諸国家から朝貢を受けて、周辺諸国家の地位を確立する。百済および新羅に高句麗は、神功帝の三韓征伐以降、邪馬台ヤマト国へ朝貢し、皇子が留学という形の人質となっていた。


 百済が滅びたことで、百済皇子は、大阪府枚方市の百済神社に住んで、百済奪還を夢見ていた。


 大宝元年701年に制定された、大宝律令には、「日本」という国号、天皇という称号が描かれていたとされる。唐との国際関係上、対等であるために設定した称号である。慶雲元年704年の続日本紀には、「日本国使」という記述がみられる。大宝律令は、天平宝字元年757年養老律令に継承、明治に至っている。法治国家として、日本国における、法理の始まりである。


[newpage]#02 五戒が、倫理教育の始まり

 神社の系列化と神話体系が構築され、国の統治は、神社体系に組み込まれる形で、体制が確立していく。記憶文明から、記録文明となっても、記憶することで、国家体制を確立することは、変化していない。


 日本流「五戒」でも述べたが、日本では、五戒そのものが持つ意味合いが、諸外国と異なるのは、肉食妻帯に代表される、日本的倫理観が、「五戒」に実装されているためである。


 日本流にアレンジされた「五戒」によって、日本的な倫理観が、日本的な世界として構築されている。倫理教育の対象が、母親を含めた子供達となっていて、浸透する倫理観は、母が子育てをする時に、倫理観が確立していることで、倫理観が浸透していくからです。


 日本の本質は、母系社会を基準としていて、圧倒的に日本では、母親が強い。日本の強さは、女性の強さ以上に、母親の強さとして顕れている。人間は、母親から生まれる、これが人間の生物としての特徴であり、生み出すものの強さを象徴するのが、母親となっている。


[newpage]#03 記憶は、広く広げることで、深化する

 記憶文明の特徴は、独占を悪として、広く公開し、広めることを善としている。


<知識と知恵は、広く公開しなけば、記憶文明として深化しない>


 一人の人間に記憶されただけでは、後世に伝承されることは無く、たくさんの人々に知られて、広がっていかなければ、後世に伝承されない。記憶文明の深化は、知識や知恵を、広めていくことで、遥かに長く伝承される結果となる。


 桃栗三年柿八年のように、何時から伝ったか不明な位、長く伝承される知識や知恵が、日本では暗黙知のように広がっている。


 蛇、蛙、蛞の三竦みは、古来大陸より伝わり、日ノ本に残る、争いを納める考え方である。


 沖縄で「ぶ、さ、し」親指父親人差し指子供小指母親

 母親は子供に弱く、父親は子供に強い、父親は母親に弱い。琉球文化圏に広がっている、数拳や虫拳の変化である。日本では、「じゃんけん」という形で、伝承されている。


 広く広がれば、滅びることは無い・・・災害の多い日本では、広く広げ伝えることを、第一義としてきた。




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