第3話
女たちは店を買い占める勢いで
見目はいいのだが、どう考えても王宮関係者じゃないと分かる粗野な言動の、不思議な集団である。
やたら賑やかで華やいでいるので、街の人々も気にして中の様子を見ている。
「なに見てんのよ。見世物じゃ無いのよあたしたちは!」
時折見物客にそう怒鳴りながらも、華やかな長安の
また随分変な女たちを連れてるのねえ。
遠くからでも聞こえてくる
帯の色を選んでいる女がいた。
「その
適当なものを差し出せば、鏡を見ながら話していた女が振り返った。
「あら。なによあんたいきなり」
「なに見てんのよブス。私たちを眺めていいのはいい男だけよ。引っ込んでな」
張春華は生憎、荒くれ者など全く怖くなかった。
「貴方がた【
「何も探してないわよ。これから私たちは王宮に乗り込んで
「
「それは当然曹操の側にいる夏侯が一番の夏侯に決まってんじゃない」
「
「何人いんのよ司馬も! 男ともあろう者がゾロゾロ群れて現れて鬱陶しいわね!
男なら一人で勝負しなさいよ!」
「司馬家の連中も男前順に並ばせるべきね」
「司馬懿は結局涼州に行ったんじゃなかったっけ?」
「どうだっかな。あっちいったりこっちいったりしたからもう忘れちゃったわよ」
「司馬懿は
「そうなの?」
「そうよ。いい? 私たちが先に見つけてそんな女殺しておくわよ」
「ちょっと待って。そもそも私たちそのナントカ
「なに笑ってんのよ長安のブス」
「長安のブスは父親が有力な武器商なので、司馬懿のことも【
貴方がたの主……
その方に会わせて下さらない?
ちなみに、
そうね。顔だけで言ったら『
でも性格は底辺。
けど才能は一番ね。
【干将莫耶】はこの世に伝わる宝剣の一つ。
正確な行方を私は知ってるわ。
話を聞きたいなら、明日、ここへその祖鑑って人を寄越して下さる?
面白い話を聞かせてあげるわ」
返事を待たず布に描いた地図をそこに置くと、
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