第7話 色々考えちゃう!
ベッドに潜り込み、スマホを枕元に置いた。今日一日の体育祭の記憶が、ふわりと蘇る。
ー日比谷先生の笑顔、隣で手を合わせたハートの形…
陽菜乃は目を閉じ、思わず小さく息をつく。
ーもし、日比谷先生と、2人でお出かけしたら…?
2人で公園を歩く姿を想像する。肩を並べて歩き、ふとした瞬間に笑い合う。
手が触れたらどうしよう…いや、触れたいかも。
—もし、日比谷先生と、付き合えたら…?
休みの日に一緒にカフェでお茶したり、オーケストラの公演を聴きにいったり、服を選んでもらったり…
「もうこんな時間?」「もっと一緒にいたいな」なんてつい口に出してしまいそう。
ただの想像なのに、心臓が跳ねる。
—もし、日比谷先生と、一緒に暮らせたら…?どうなっちゃうかな…?
朝、目を覚ますと隣で寝ている美穂。「おはよう」と目が合うだけで胸がギュッとなる。
洗濯物を干すとき、料理を作るとき、ふとした日常の中にいる美穂を想像してしまう。
ああ、こんな日が本当に来たら…
陽菜乃は布団の中で足をバタつかせ、想像を膨らませて思わず小さな声を漏らす。顔が熱くなるのを感じる。
—でも、まだ現実は…日比谷先生は私のこと何とも思っていないだろうし。
頭では理解していても、胸の高鳴りは抑えられない。
—今は想像だけでいいの。明日もまた会えるし。
目を閉じると、いつもと違う髪型に気づいてくれた美穂の様子や今日の写真の笑顔が浮かんでくる。陽菜乃は布団に顔を埋め、幸福感で胸がいっぱいになる。小さな笑みを浮かべながら、眠りについた。
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