第7話 8月21日 IIデパートで迷子

今日はお母さんと兄ちゃんと3人で市内に買い物。

バスに揺られて、久しぶりの繁華街。

デパートの涼しい空気と、人の多さにちょっとワクワクする。


お母さんが婦人服売り場で夢中になっている間、兄ちゃんと僕はさっさっと屋上やおもちゃ売り場へ。

プラモデルや野球グローブを見ているうちに、気づいたらお母さんがいない。

兄ちゃんと目を合わせた瞬間、二人同時に「やばっ」。


館内放送で「平井様、迷子のお子様がお待ちです」と流れたとき、

顔が熱くなるのを感じた。

デパート1階のサービスカウンターで待っていたお母さんは、怒っているというより苦笑い。


帰りに、兄ちゃんの好きな鯛焼きと、僕の好きなたこ焼きを買ってバスに乗る。

どちらかではなく、両方買ってくれるのが嬉しい。

たまに「まち」に出るのは嬉しいけど、あの帰りのバスのビニール張りの座席の匂いだけはやっぱり苦手だ。


今日の気づき

「迷子になっても、最後はお母さんのどっちつかずの笑顔に助けられる」

 母は偉大だ。


Cherish today! Enjoy your adventures and don't look back on the past. Focus on the road ahead and keep moving forward!

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