第3話 8月17日 初めてのマウンド

朝からソフトボールの練習。

グラウンドに着くと、監督が声をかけてきた。

「今日はピッチャー、やってみるか?」

一瞬、耳を疑った。

僕はいつもレフトかベンチ。マウンドなんて、6年生の場所だ。


足を踏み入れたマウンドは、意外、ホームベースがやけに近く見える。

でも、なんだかそわそわしてる。

手のひらが汗でぬるつく。

一球目は力みすぎて、大きく外れた。

ファーストのケンタ(6年生)が、口の端を上げてニヤリ。

「やっぱ無理だろ」という顔。


深呼吸して、二球目。

思い切り腕を振った。

バットに当たったボールはショートゴロ。

一塁アウト!

ベンチから小さな拍手が起きた。


最後の打者を三振にとったとき、ケンタは何も言わなかった。

ただ、その目は少しだけ丸くなっていた。


「よっしゃ」と、大きな声で 、はなく、心の中で叫ぶ!


顔も自然と綻ぶ、「ふふふ。」



今日の気づき

「見返してやりたいときこそ、力が出る」初めての感覚だった。


Cherish today! Enjoy your adventures and don't look back on the past. Focus on the road ahead and keep moving forward!

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