中継7 クセモノ

 ゴキュージャーの5番手、白倉玲二しらくら・れいじは幼いころに日光過敏症を発症。それ以来、陽の光をあびての屋外活動はできなくなりました。

 しかし野球への情熱はやみがたく、日没とともに部活に加わり、いまこうして代打専門選手としてゴキュージャーの一員に加わったのです。

 半袖のユニフォームから覗くUVカットのアンダーシャツ、そして顔半分を覆う黒マスク、ヘルメットの庇は若干長めの特注品となっております。


 白倉くんはバットコントロールには定評のある選手ですからね。こつん、と当てただけのバッティングで内野の頭を越えたり、内外野の守備の隙間をついたりします。ゴキュージャーのなかでもクセモノとして知られる選手です。


 決して長打のある選手ではありませんが、セカンドベースには黄埼稔がいます。足の速さでは青柳に負けておりません。

 さあ、その白倉が右打席に入ります。

 いったい、どんなバッティングを披露してくれるのでしょうか?



    中継8へつづく

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