青春の眩しさと突然の喪失の痛み、そして時間が経っても続く後悔と友情。
- ★★★ Excellent!!!
冒頭のファストフード店での通知音から、先輩のポケベル時代の思い出、そして自分の高校時代へと自然に繋がる流れが巧みで、日常の会話から一気に過去の重い記憶へ引き込まれました。
学生生活の描写も「アウスタ映え」や「似せスマホ」、部活と友情の距離感などがリアルで共感を呼びます。さらに、亡くなった明日香から届く通知や、公園での再会といった心霊的な怖さに、友情と後悔のヒューマンドラマを重ねている点が印象的でした。
また、現在の職業選択に明日香の存在が繋がっていることで、過去と今が結ばれ、物語全体に深みを与えています。
「怖い話」でありながら、「大切な人をどう記憶するか」という普遍的なテーマに結びついていて、とても余韻の残る作品でした。