Vivere in tempore

作者には珍しい二人称小説である。
最期の刻を今まさに迎えんとする、これは
 あなた の物語でもある。

作中の あなた は、静かに死を受け入れ
その象徴である、死神の様な男に今、
手を引かれて旅立たんとしている。

様々な記憶が走馬灯の様に流れて行く。

それでも あなた は死後の世界を安寧を
齎すものとして、懐かしい思い出と共に
想いを馳せる。
        この、臨終の際に於いて

  あなた は、

何か を見出そうとしている。





Memento mori

  死を、想え。


   そして、今を 生きろ。