Vivere in tempore
- ★★★ Excellent!!!
作者には珍しい二人称小説である。
最期の刻を今まさに迎えんとする、これは
あなた の物語でもある。
作中の あなた は、静かに死を受け入れ
その象徴である、死神の様な男に今、
手を引かれて旅立たんとしている。
様々な記憶が走馬灯の様に流れて行く。
それでも あなた は死後の世界を安寧を
齎すものとして、懐かしい思い出と共に
想いを馳せる。
この、臨終の際に於いて
あなた は、
何か を見出そうとしている。
Memento mori
死を、想え。
そして、今を 生きろ。