散歩のすゝめ

大隅 スミヲ

第1話

 私は街を歩くのが好きだ。

 2時間くらい掛けて、ブラブラと街を散歩する。

 スマホはなるべく見ないようにして、デジタルデトックス。

 知らない街を歩くことは脳を活性化させるし、何よりも歩くということは健康にもいい。


 散歩をする時のルールとしては、無理をしないということが一番だ。

 最初にゴール地点を決めておく。どこまで歩くのかを決めてから散歩をする。

 もし足が痛いとか、辛いという風になったら、電車でもタクシーでもバスでも利用するようにして無理はしないのだ。もちろん、いい感じの喫茶店を見つけたら入るのもありだ。


 最初は大通りを歩く。大通りには、多くの行き先を示した看板が出ているので、方向がわからなくなった時にも安心できる。

 慣れてきたら、同じ街の裏道を歩く。この時に注意が必要なのは、路地裏には危険があるかもしれないということを頭に入れておくということだ。


 私の場合、治安の悪いとされている地域なども歩いて周ったりしているので、それなりに緊張感もある散歩を楽しんでいる。もちろん、治安大国・日本なのでそんな危険な目にはあったりはしない(はずだ)。


 歩いていて一番楽しいと思えたのは、谷根千と呼ばれる東京の下町エリアだった。

 ここは路地がたくさんある。一本、道を入っていくと住宅街になったり、隠れた商店街のようなところがあったり、古い建物が残されていたりと魅力が沢山あるのだ。

 そして、この地域は坂道が多い。元々は山だった地域であるため、坂道が多いのだが、大抵の坂には歴史がある。坂の名前が刻まれた石碑や、坂の名前の由来などが書かれた看板などがあると足を止めて読んでしまう。

 また、神社仏閣が多いのもこのエリアの魅力だろう。湯島天神、根津神社など有名どころの神社はもちろんのこと、小野照崎神社(小野篁公を祀った神社)など隠れた名神社も存在しており、そういった場所を探しながら歩くというのも醍醐味の一つだったりする。


 歩く時はスニーカーが一番だ。特にジョギングシューズのような軽いものが良い。

 カバンなどはできる限り持ち歩きたくない。最近は、スマホで支払いなども出来て便利なので、スマホがあれば十分なことも多いのだが、下町などでは現金オンリーの店なども多いのでスマホケースに千円くらいは忍ばせておくのが良いだろう。


 まずは自分の街を歩くというのも良いかもしれない。

 気づかなかった街の新たな魅力に気づくチャンス。こんなところに、こんなお店があったのかといった新発見もあったり。


 夏は暑いけど、少し涼しくなってきたら、ぜひ散歩をしてみませんか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

散歩のすゝめ 大隅 スミヲ @smee

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る