やっぱり自分で写した風景写真が好きなのだ
綺麗な風景写真が撮りたい
第1話 風景写真を写し始めた頃の思い出
まだ私が風景写真を写し始めた頃、カメラやフイルムの基礎的な知識も知らず、当然うんちく話なんて何も知らなかった、若かりし頃のお話です。
駅の通路などに貼ってある大きなポスターの風景写真を眺めて、行ってみたいな~って思うことって多々ありますよね。
このようなポスターにするための風景写真って、撮影するためのカメラ機材からして、一般に使われているものとは違うプロ用の大判カメラだったりするのですよ。
だからA1とかB1の大きなポスターにしても、鮮明で殆ど粗が出ないのです。
でも当時の私は、そんなことは全く知る訳も無く、ポスターの風景写真を写した撮影地に、弟から借りた35mmのカメラを持って、意気揚々と出かけて行ったことがあります。
一般道を約1時間、高速道路を約1時間半、更に再び一般道を約2時間、途中で休憩をしながら、コンパクトカーで走り続けました。
そして目的地手前の駐車場に車を停め、更に歩くこと約40分、ポスターと同じような風景の場所をやっと見つけたので、早速撮影しました。
構図を変え、場所を変え、36枚撮りのネガフイルム1本をあっさり使い切りましたね。
撮影した翌日には、勤め先の従業員食堂前に昼の休憩時間に合わせて1時間だけ出張出店しているカメラ店に、撮影済みフイルムを1本渡して、現像とプリントを依頼しました。
「写真のお渡しは明日のお昼の休憩時間になります」ってことでしたから、当時としてはかなり便利だったんでしょうね。
一々カメラ店に出向かなくても、勤め先の従業員食堂前で全て完了してしまうのですから・・・
現像とプリントを依頼した翌日、無事に仕上がった風景写真を出張出店しているカメラ店で受け取り、風景写真を眺めながら「もっと大きくプリントすることは出来ますか?」って聞いたのです。
すると「どのくらいのサイズにしますか?」って問われたので、「この風景写真、どのくらいのサイズまでなら大きくすることが出来ますか?」って聞いてみました。
カメラ店の方はプリントした風景写真をジッと眺め、「この写真は三脚は使って撮影しましたか?」と問われたのです。
「弟のカメラを借りて写したので、三脚なんて持っていません」って答えました。
「そうですか、微妙にですが手振れしていますので、大伸ばしするにしてもギリギリ六つ切サイズ程度でしょうか、このサンプル写真のサイズです。次回は手振れ防止のためにも、三脚を活用することをお薦めします。そうすれば四つ切サイズや半切サイズの大伸ばしも可能となりますよ」ですって・・・
「大きなポスターみたいに伸ばすのはムリなんですね」って言ってみたら、「今お使いの35mmカメラと写し方では、大伸ばしプリントにするとどうしても粗が出てしまいます。これから写真撮影を趣味になされるのであれば、カメラやフイルムについて色々と基礎的な知識をお教えしますから、気が向いたら次の休日にでもカメラ店に遊びに来てくださいネ。カメラの押し売り等は一切しませんから」って言われましたよ。
そして次の休日、朝からカメラ店に行ってみることにしました。
勤め先よりも更に遠い場所にカメラ店はあったので、カメラ店に行くだけでも約1時間もかかるのだから、当時の私的には「結構遠いな~チョット面倒だな~」って、思いましたけどね。
カメラ店を訪れると、勤め先の出張店に来ていたのは店員ではなくて、店主で社長とのことでしたから驚きです。
店員に店を任せて社長直々に、私にカメラとフイルムの基礎的な知識を教えてくれるのだそうです。
記念撮影用の大判カメラや中判カメラ、一般向けの35mmカメラや110カメラなど、現物のカメラを見せて貰いながら、触らせて貰いながら説明を受けました。
全部フイルムのサイズが違うし互換性も無いのですよ~ 全く知りませんでした。
ポスターのサイズまで大伸ばしするのであれば、大判カメラや中判カメラの方がフイルムのサイズが大きいので、引き伸ばしの倍率が小さくなるので、絶対的に有利なのだとか・・・
フイルムにも今使っているネガフイルム以外に、ポジフイルム(リバーサルフイルム)があり、写真撮影の腕を上げたいのであれば、撮影結果がシビアに出るポジフイルムの方が良いが、プリント代が凄く高いし、一般のカメラ店では現像もプリントも出来ないと聞いて驚きました。
フイルムの感度も100とか400とか1600とか色々と種類があって、撮影シーンの状況等によって使い分けをする必要もあるらしいし、フイルムのメーカーによっても発色等の違いとか、フイルムそれぞれに特徴があるらしい。
ネガフイルムの写真、実は綺麗にプリント出来るように、カメラ店で明るさや色合いを色々と調整しているのだと、実際の作業で調整している様子も見せて貰いましたが、ネガフイルムは色が反転しているのだから、良く一瞬で判断が出来るものだと感心してしまいましたね。
写真の裏に色々と調整したデータが印刷されるので、次に同じ写真を再プリントで依頼される時には、裏に印字されたデータがあると、ほぼ同じ写真に仕上がるのだとか・・・
写真のプリント代の安さを売りにしている店は、時間短縮とコスト削減のため、1枚づつ仕上がりの微調整なんてしていないそうで、「うちの店は手間暇を掛けている分プリント代は少し高いが、写真の仕上がりには自信があるよ」って自慢していましたね。
その後に、三脚の手振れや水平・垂直に対する有効性とか、フイルム感度と絞りとシャッタースピードの関係性とか、ストロボの使い方とガイドナンバーとか、シャッターレリーズ等々本当に色々と教えてくれましたよ。
「カメラのシャッターを押し込むことで写真が写るのだから、押し込む動作でどうしたって手振れをしてしまう。こればかりはどうにもならないから、これから写真を趣味として写すつもりならば、使うカメラとレンズに合った三脚は必須だよ。三脚にカメラを固定することで、手振れはほぼ防ぐことが出来る。特に大伸ばしプリントがしたいのならば必ず三脚を使って、手振れと水平は常に意識して撮影しね」だって。
そんなこんなで始まることとなった、趣味?道楽?の風景写真撮影。
二人同じ日にカメラは使えないので、それから暫くして、弟からの借り物カメラではなく、自分のカメラと交換レンズ、三脚を買うことになりましたが、何年間も貰ったボーナスの殆どがカメラ店への支払いだけで、ほぼ消えることになりましたよ。
「ボーナス払いね」の一言で、カメラ・交換レンズ・三脚・ストロボ・フィルター・カメラバック等々、色々と買っちゃいましたから・・・
勤め先には風景写真の撮影を趣味にしている方が結構いるとかで、カメラ店の社長に大勢紹介して貰い、一緒に撮影に行くようにもなりましたし、カメラや写した風景写真のうんちく話も集まってするようになりましたね。
でも何故か、どんなに下手な風景写真であっても、自分が写した風景写真が一番好いのです。
不思議なもので、他人が写した風景写真がどんなに綺麗でも素晴らしくても、その風景写真を欲しいとか飾りたいとは思わないのです。
素敵な風景写真を観れば、あんな風に写真を写せるようになりたいな~って思い、自分なりに色々と考えて写すようにはなりましたし、写した風景写真を観て貰いアドバイスも頂くようになりましたが、そこまでなんですよ。
きっとこれが、自分で風景写真を写して楽しむことが趣味となった、好きになったってことなんでしょうね。
そして以下のリンクが、カメラ店で、写した風景写真が微妙に手振れしていると指摘されたのがチョット悔しかったので、もう一度、弟に35mmカメラと三脚を借りて、同じ場所に撮り直しに行って写して来たリベンジ写真ですね。
35mmカメラでネガフイルムを使って写した、物凄く古い風景写真ですね~
運良く?デジタル化してありましたよ。
フイルムが古いので劣化のせいか35mmのネガだからか、発色や画質はイマイチですが・・・
https://kakuyomu.jp/users/ALICE1961/news/16818792438222940649
駅で観たポスター写真と何だか同じ構図にならないな~って思ったら、ナントこの風景写真の右半分ほどを、フイルムを裏焼き(左右反転させて)してポスターにしていたんですよ・・・
やっぱり自分で写した風景写真が好きなのだ 綺麗な風景写真が撮りたい @ALICE1961
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