秘密の放課後

佐藤直人は、クラスの人気者である高橋真希から突然呼び出された。


直人はいつも彼女に憧れていたが、特に話す機会もなく、なぜ自分が呼ばれたのか不思議だった。


真希の提案を聞いて驚いた。


彼女は学校の文化祭の劇で男装することになっており、その逆で、直人には女装をしてもらいたいと言うのだ。


直人は一瞬ためらったが、真希の期待に応えたい気持ちが勝り、彼女の提案を受け入れた。


翌日、放課後の誰もいない教室で、真希は直人に自分の制服を渡した。


「これ、全部ちゃんと着てね。」真希は少し恥ずかしそうにしながら、制服と共にアクセサリーやタイツなども差し出した。


直人は驚きつつも、それを受け取った。


制服を着替えた直人は鏡の前に立ち、その姿を見て驚いた。


真希の制服は、彼の体に驚くほどぴったりで、見た目もかなりかわいらしかった。


真希は彼の髪を整え、メイクも手早く施した。鏡の中には、まるで別人のような美少女が映っていた。


「すごい、直人くん、本当にかわいい!」真希は満面の笑みを浮かべながら、手を叩いた。


その瞬間、直人は自分が女の子の姿になっていることに対する不安や恥ずかしさが吹き飛び、真希と過ごすこの特別な時間がかけがえのないものだと感じた。


二人は教室で写真を撮り合いながら、たくさんの笑い声を共有した。


真希は「この写真は絶対に誰にも見せないから安心してね」と約束した。


その言葉に、直人はさらに安心した。


文化祭当日、直人は劇の中で女装して登場し、観客から大きな拍手を受けた。


その姿は美しく、誰も彼が普段は男子であるとは思わなかった。


真希も男装した姿で舞台に立ち、二人は息の合った演技を披露した。


劇が大成功に終わった後、真希は「しばらくこのままの格好で学校に通わない?」と提案した。


彼女は直人が女装した姿がとても気に入っていたし、自分も男装が楽しいと感じていた。


直人は最初は驚いたが、真希の楽しそうな顔を見て、その提案に同意した。


それからしばらくの間、直人は真希の制服を借りて女装し、真希は直人の制服を借りて男装して学校に通った。


二人の秘密の遊びは、ますます深まる友情と信頼の証となり、周囲の友人たちも新たな二人の姿を楽しむようになった。


ある日、真希は直人を自宅に招待した。


「今日はうちで一緒に宿題でもやらない?」真希は笑顔で言った。


直人は少し戸惑いながらも、彼女の提案を受け入れた。


真希の家に到着すると、二人はリビングで宿題をしながら楽しい時間を過ごした。


その後、真希の部屋に移動し、二人で雑誌を読んだり、おしゃべりを楽しんだ。


「直人くん、今日は本当にありがとう。君と過ごす時間は本当に楽しいよ。」真希は優しく微笑んだ。


「僕も同じ気持ちだよ、真希。」直人はそう言って微笑み返した。


その夜、直人と真希はまだお互いの女装と男装のまま、真希の部屋でくつろいでいた。


直人はふと、「このままの姿でいると、まるで別の自分になったみたいだね。」とつぶやいた。


真希はうなずき、「うん、なんだか新しい発見がいっぱいだよね。でも、直人くんはそのままでも素敵だよ。」と返した。


突然、真希は直人の胸に手を伸ばし、「ブラちゃんとつけてる?」と尋ねた。


直人は驚きつつも頷いた。「ちょっと触ってみてもいい?」真希は尋ねた。


直人は少し戸惑ったが、彼女の好奇心に負けて「うん、いいよ」と答えた。


真希はそっと直人の胸に触れ、ブラの感触を確かめた。


「本当に似合ってるよ、直人くん。」真希は微笑みながら言った。


突然、真希は直人に向かって手を広げ、「抱きついてもいい?」と尋ねた。


直人は少し驚いたが、真希の優しさを感じてうなずいた。


真希は直人にそっと抱きつき、直人もそれに応じた。


お互いの温もりを感じながら、二人は静かに時間を共有した。


「ありがとう、真希。君と一緒にいると、本当に安心するよ。」直人は小さな声で言った。


「私もだよ、直人くん。」真希は微笑みながら返した。


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