わだつみ応援ありがとうの謎解き9

──10000PVありがとう!


 都築教官は黒板に大きく文字を書くと、チョークを置いた。


「まずは前回の答え合わせだ。カッコの中を言い換えてみろ」


 教官は再びチョークを手に取り静かに書き始める。


かん「輝き」で

「クリニック」っ「松」「クリニック」


「輝きはシャイン、つまり『しゃ』をinする。クリニックは医院、松はパイン。上の文に『しゎ、い、ぱ、い』を入れると、『かんしゃでいっぱい』になる」


 ──教官は小松で何をやらかしたんだろう。

 窓の外はまぶしいくらいに晴れていた。


「今日も感謝を込めて、少し遊びをしようか」


 そう言って、教官はシャンパンを取り出した。


「お前も20歳だな」


教官がコルクスクリューをクルクルと回すと、キュッと音をたて栓が開く。


「私からのメッセージだ。」


『こし ぬる なくよ』


 教官はコルクスクリューを紙の上に置いたあと、グラスにワインを注いでくれた。


「生きていれば必ず明日はくる」


 都築教官はそう言ってグラスを傾けた。


「『こし ぬる なくよ』から『こ、る、く』を抜け。大っぴらには言うなよ」


 教官がグラスのシャンパンを飲み干した。五分後に僕たちは、教官が小松を出禁になった理由を思い知るのであった。


(謎解きシリーズはこれで一旦終了となります)


本編はコチラから

https://kakuyomu.jp/works/16818622176728224633/episodes/16818622176728358003

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