②櫻坂46×〇〇〇〇〇〇〇〇

■欅坂46との出会い


「欅坂46」


どんなグループかを知らなくても、名前ぐらいは聞いたことあるって方はいらっしゃるのではないでしょうか?


代表的な楽曲に「サイレントマジョリティー」「不協和音」があります。


私もまだ、このグループに関して詳しくは知らない時期、何故かこれらの楽曲は知っていました。

それほど、世間で名を轟かせた楽曲だったのでしょう。


デビュー当初から、すごく魅力的なアイドルだなぁとは思っていました。

ですが、ライブ中の気絶や暗い雰囲気などを知って、応援することに恐れを抱いて気持ちに蓋をしていました。


 ある日、東京ドーム公演のDVDがWonderGOOで販売していたので出来心で購入。もちろん楽曲は表題曲でも聴いたことあるかないかくらいの、所謂“にわか“でした。


 後日、購入した東京ドーム公演のDVDを視聴。想像していたより何倍も幻想的で、まるで一本の映画を観ているかのような感覚でした。


そこから徐々に沼にハマっていくわけですが……。


翌年の紅白歌合戦での圧巻のパフォーマンス後、衝撃のニュースが世間をざわつかせました。



『欅坂46のメンバーとして活動してまいりました織田奈那、鈴本美愉はこの発表をもちましてグループを卒業、平手友梨奈はグループを脱退致します。』

※欅坂46のホームページより参照


ファンになりたて+てち(平手友梨奈さんのニックネーム)推しの私にはかなり衝撃的でした。まだまだグループのことは浅い知識なので、昔からのファンの方々は私よりもずっとショックをうけたように思います。

これからどうなるのだろうという不安や心配もありました。

……おそらくメンバーが一番不安を感じていたのではないだろうか。


 そんな私の欅坂ファン時代は一瞬で過ぎ去り、しばらくして欅坂46は櫻坂46に改名を発表しました。


その年は本当に色々なことがありました。

コロナ禍でライブも配信が主になり、欅坂ラストライブも配信で視聴。

配信だからこそできる、会場のセットを存分に利用したパフォーマンス。

やはり映画を見ているかのような感覚があって大変満足しました。


ラストライブの最後、櫻坂としてのデビュー曲が披露されたあとの退場シーンで、森田ひかるさんの生き生きとした表情に、まるで頬を叩かれたような気がしました。

ああ、この子は……環境が変わることも、それに伴う不安な感情も、ファン以上にプレッシャーや心の整理がつかないはずなのに……初センターという重圧を受け入れている、今後の未来を既に見据えているのかもしれないと、さらに期待が膨らみました。


櫻坂46デビューカウントダウンライブは、ライブビューイングとして全国の映画館で開催されました。

やはりコロナ禍ということもあり、コールなし・ソーシャルディスタンス導入で、仕方がありませんが少し寂しい気持ちになりました。


■ 東京ドーム公演ライブ初参戦の奇跡


2022年。

改名から二年ほど年月が過ぎたが、コロナ禍は未だ収束せず。

いつものように仕事に向かう毎日。

櫻坂の楽曲に励まされながら、苦しい日々を送っていました。


ある日、櫻坂が東京ドーム公演をすることを発表。

私がDVDで観た東京ドーム公演以降、欅坂からとしては二度目、櫻坂としては初めての機会でした。


もっと早く出会っていれば、行けたかもしれない欅坂の東京ドーム公演。それが再び櫻坂として開催する……!


ハマりにハマっていた私は、この二度あるかどうかわからない機会、行く選択肢以外思いつきませんでした。

ですが当時の職業柄、何か特別な理由がない限り、推し活で休むことなんてできませんでした。


───休むことはできなくても、早く帰ることができさえすれば間に合うかも!


そう思いついた私はチケット当選後、その日のシフトを朝番にして(14時か15時あがりだったはず)、秒速で帰宅。母とともに東京ドームへ車で向かいました。


櫻坂としての楽曲はまだ少なかったですが、代わる代わる披露される、それぞれのセンター楽曲が大好きで、夢中になって応援していました。

ゆっかー(一期生の菅井友香さん)の卒コンで欅坂の楽曲を披露してくれて、初めて生で感じられる熱量に圧倒される反面、まだ欅坂という名残が残っているように思えて、複雑な気持ちになりました。

ゆっかーの言葉で、欅坂も櫻坂も、どっちがいい悪いとかじゃない。どっちも愛して欲しい。(略)といった挨拶がありました。きっとこうやって無意識に比較してしまうのは、まだあの日のまま時間がとまってしまっているからなのかもしれない、と当時の私は感じていました。


本人達が一所懸命前を向いて今を生きようとしているのに、我々はどうして過去ばかり振り返る?

そんなの失礼だ。

ファンとして、支えていきたいのに。


今後わからない未来。

先の見えない霧の向こう側。

まだ真っ白なグループ。

何にでもなれる。正直、不安もあるけど、楽しみの方が大きい。

だってこんな素敵なメンバーと運営とファンと、秋元先生が手掛ける楽曲たちがある。それに、パフォーマンスは、まるでアイドルとは思えないようなカッコ良さや美しさ、妖艶さがあって、もっと広く知れ渡ってほしいと静かに祈っていました。



ライブ後は東京ドームホテルに宿泊し、翌日はドームシティを散策しました。


そこで奇跡がおこったのです……!


アイドルとはまたかけ離れた話なのですが、

『終わりのセラフ』という、ジャンプSQで現在も連載されている作品をご存知でしょうか?


本編の漫画はジャンプSQで連載されているのですが、原作者の鏡貴也先生がもともと小説家の方なので(三人のチームで漫画・絵コンテ・原作で分業されています。)、なんと本編に繋がる伏線満載な重要な番外編のライトノベルや小説が、漫画の他に確か4種類も存在するのです!

それを同時進行で書きすすめておられる方でめちゃくちゃ尊敬をしていてですね……


いつかサイン会に行きたいと思っていたんですよ。


しかし……時を遡って高校生の頃、鏡貴也先生のサイン会は英検の試験日と被り、行くことを断念しました。

またいつか開催するだろうと思っていましたが、何年過ぎても情報がなく……もはや叶うことのない夢と化していました。


それがついに開催する!!

嬉しくて、行きたくて、やっと叶う夢ではありましたが……サイン会応募の手段がジャンプショップで〇〇円以上購入で貰える抽選券を手に入れるしかなかったのです……。


当時はコロナ禍。

しかも、地元は都心ではないので、気軽に行けない。

もう、諦めていました。


ですが、櫻坂の東京ドーム公演の翌日、ドームシティこジャンプショップで!!

まだ配布期間がやってたんですよ!


これは奇跡だ!!

偶然とか運命とかを、この日くらいは信じて神様に感謝しました。


そのおかげで、サイン会に行けて!(サイン会の日も仕事を頑張って終わらせてから直行しました泣)

鏡貴也先生ともお話できて!

とても夢のような時間でした!


サイン会の順番待ちで、何か先生にしたい質問を考えるフェーズがあったのですが、私はずっと気になっていた、“絶対に解答できないような質問“をしてしまいました。

もちろん『秘密です』とお言葉いただいたのですが、その後に「設定資料にはあります」と特大情報の爆弾を手に入れてしまいました。


その爆弾を抱えながら今も生きています。

いつか質問の答えがどこかで明かされることを楽しみに。頑張って生きますね、先生!



■ 櫻坂×〇〇〇〇〇〇〇〇


2024年。

櫻坂46は、これまで繋いできた紅白歌合戦への糸を繋げられずに一年を迎えます。

キャプテンの松田里奈さんがブログで語ってくれた今年の決意が、Buddies(櫻坂ファンの呼称)の胸に強く響きました。

改名から約四年。一期生の卒業も重なり、さらに緊張感が増していく。

その気迫を、私たちBuddiesも感じていました。


 あれは春頃だったと思います。

三期生が新たに加入。

5thシングル「桜月」が発売し、それと同じくらいの時期に二期生の守屋麗奈さんが、朝のテレビ番組「ラヴィット!」にレギュラー出演。

これをきっかけに複数のメンバーがラヴィットへの持続的なレギュラー出演が恒例となり、意外な縁を結ぶことに。


 そして6thシングル「start over!」発売。

ここからです。全てが著しく進んで行ったのは。


この楽曲「start over!」は、二期生であり私の推しである藤吉夏鈴さんがセンターを務めています。

夏鈴ちゃんは独特な雰囲気を持っていて、この楽曲の主人公を体現していました。ライブ挨拶での『この世界で自由に生きることが出来て、楽しかったです。ありがとうございました』と、深々とお辞儀をして涙した姿に、さらにジーンとしたのを覚えています。


 また、ここから初の海外公演が発表されました。一番初めがパリのイベントだったかな?私自身、フランスが好きすぎるので、メンバー達の写真や現地で撮影した旅行動画にうっとりしながら楽しませてもらいました笑


 さて、この「start over!」という楽曲。

ある有名な漫画と、映像のみのコラボをしたんです。

もう既に知っている方の方が多いかもしれません。

そうです。

週刊少年ジャンプで現在も連載されている『HUNTER×HUNTER』です。


この映像と楽曲の雰囲気や歌詞が非常にマッチしているとコメントされており、ハンター未履修な私は、この漫画に興味が湧いてきました。


四人のメインキャラは存じていました。

ハンター試験編の殺し屋ジョネスの心臓をキルアが掴んでいるシーンも存じていました。

本当に、これしか知らなかったんです。


これをきっかけにハンターをアマプラで見漁り、漫画を全巻集め、暗黒大陸編が難題すぎて解説動画を見漁りました笑


章ごとの切り替えが自然でもはや美しさまである。

また、キャラクターや展開がすごく分かりやすく作られているのに、とてつもなく複雑でダークなお話。


私、ダークファンタジーが大好きなんです笑


この漫画、まんまとハマりました。


ちなみに、好きなシリーズはグリードアイランド編で、推しはキルア・ゾルディックです。

そして楽曲「start over!」にのせた映像も、キルアを主体にしています。これ、私得です。



*



最後に。何が言いたいかというと、私は二度もアイドルに大好きな作品を繋げてもらえて、

しかも、夢まで叶えてもらえました。


これ、お気づきの方いらっしゃると思いますが、セーラームーンの原作者・武内直子先生とハンターハンターの原作者・冨樫義博先生は、ご夫婦なのです。

つまり、そういうことです(どういうこと)


数々の奇跡や好きなものを繋いでくれた、背中を押して寄り添ってくれたアイドル達に感謝しています。


現在、アニメや漫画が『推し活』というブームにより著しく様々な形でメディア化されています。

グッズ化、映画化だけでなく、実写化など。

きっと賛否両論はあります。

正しい答えなんてありません。


ですが、知っておいてほしいのは、私のような人がいるということ。


こういった機会がこれからもあるかもしれないと思うと、今後の人生がもっと楽しみに思えてきますね。



─────次は、どんな楽しみが待ってるのだろう。



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アイドルが繋いでくれた奇跡 瞳月レイ @ayuuu_i4106u

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