(仮題)俺とオッチャンとオバチャンと共に異世界でアルバイト!マジックバッグ持ってないと稼げませんよ、でも俺のスキルって?
川向こうのジェロ吉さん
第1話 バスが落ちて……
「君達を召喚した! 魔王を倒して貰いたい!」
突然目の前に、偉そうに椅子に座ったおじさんが言ってくる。
俺の周りには大人や学生達がかなりの人数で立ったり座ったりしている。
もしかしてこれって、これが流行りの異世界転移な話なのかな?
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
朝の通学時間に何時もの様にバス停で並んで待っている。
乗客が乗った後に何も考えずに時間が流れて行き、高校方面に向かう。
その後に人生の転機が、起こる事など知る由もない!
朝は割と混んでいるバス、新興住宅街とも有り、若い人達で混み合っている。
中には年配の方達も各停留所から乗ってくる。
妹は朝の予習と称して、俺よりも早く学校に行っている。
妹の同級生の何人かは、俺の顔を見ると離れた所に固まって乗っている。
何時も思うことだが、何故だ?
そして坂道を登り始める、左側は大きな用水で魚の影が見えている。
(おお、結構大物が泳いでいるぞ、休みになったら釣りにでも来ようか!)
1人で大物を釣り上げる思いをしていると、前方から声が?
「危ない」
「「キャー」」
その声の後に衝突音と衝撃が伝わってくる、横の道から出て来たダンプカーが、俺達の乗ったバスに側面から衝突して……。
そしてガードレールを突き抜けて下の用水に落ちるバスと俺達……そこで意識は途絶えた。
そして目覚めた時に、周りに人がいる、30〜40人俺と共にバスに乗った乗客達だ、運転手さんもいる。
そして冒頭の偉そうな人の言葉が聞こえた。
「君達を召喚した!魔王を倒して貰いたい!」
いきなり召喚した、魔王を倒せって事は、やはりこれって異世界転移なのかな?
「こちらに座すのは我が国の王様でいらっしゃる、我々が其方達を魔王討伐に参加して貰いたく、この世界に呼び込んだ! まぁ突然の事で分からないと思うが、今から説明しよう。
王座の隣に立つ人が喋り始める、俺達の目的とこの後の事を。
まずこの世界では魔王と呼ばれる恐ろしく強い王が、ある時期に時々生まれる、50年か、はたまた100年か!
今回はどうやら50年の方で、割と魔力を蓄えていない魔王が生まれるとの事!
そしてこの大陸の各国で持ち回りで、勇者を召喚をして討伐を行うみたいだ。
この世界の国々は割と仲が良いらしく、魔王討伐に対しては一丸で対応をしているみたいだ!
だから国々で争いはしないらしく、一国でも国力が低下すれば、周期で訪れる魔王の討伐が、なかなか進まない事態が予想されるとの事。
そして今回此処に、大人数の人達を呼び寄せたのは、何回も魔王を討伐している内に、新たに生まれてくる魔王も、力と知識と仲間を揃えて、少しずつ蓄えた力が、強くなっているとの事!
1人、2人の勇者だけでは対応しきれずに、新たな仲間に賢者や大スキル魔法使い、それにスキル聖女などのスキルに特化した人達の、協力も仰ぐ様になったみたいで、この大人数なんだってさ!
勇者や役職のスキル使い達以外は、呼ばれて良い迷惑だよね!
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