第8話


医者の言葉に言い返す言葉が見つからねぇ。



「全ての部屋に、防音がされた所で1人にされたら、幻覚、幻聴、それにフラッシュバックだって、あったはずだ。なんで、見捨てた?なんで、もっと分かろうとしなかったんだ?」



医者の言う通り、俺は蓮華を見捨てたんだ……



「診察する気も失せる」


「その気持ち分かります。ですが、頭からの指示なので、よろしくお願いします」



医者と高津のやり取りを他人事の様に聞いていた。


誰よりも大切にしねぇといけねぇ蓮華を俺が見捨てたんだ……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る