私、吸血鬼になっちゃったみたいなのです

抹茶ぷりん

第1話

突然ですが…私、柚葉には両親がいないのです。

まだ私が5歳の頃、家族でお出かけしていた時に普段ならいないはずの場所に突然魔物が現れて…

真っ先に私が狙われたのですけど、お父さんが全力で庇ってくれて…2人とも、こいつを倒したらすぐに行くから先に逃げて、なんて言ってましたけど私が12歳になった今でも帰ってきてないのです。

あれから色々あったのですけど…結局、今はひとりで暮らしているのです。

どうやって一人で暮らしてるの?って思いましたよね?

ギルドで依頼を受けて、その報酬として生活するための物資を貰っているのですが…まずギルドの説明をしなきゃですね。

まあ、だいたいどんなものか分かりますよね。

ギルド長、という一番偉い人が居るんですが、その人に助けてもらったのです。

逃げてる途中に、ですね。

その時混乱して上手く話せなかったのですが、一生懸命話を聞いてくれてて…

私の親も助けようと襲われた場所に向かってくれたんです。

だから、両親がどうなったのか知ってるんです。

さすがに泣きましたよ。まだまだ子供でしたし。

…今も子供ですけど

で、家はありましたけど食べ物がなかったですし、お金も無く、困っていた私にギルド長がまた助けてくれて、簡単なお仕事を紹介してもらったのです。

最初はギルド長に付き添ってもらいながら依頼をこなしていました。

ここまで生きてこれたのはギルド長のおかげなのでほんとに感謝してるのです。

いつか、いっぱい恩返しをするのが今の私の目標なのです。


そんなこんなで、いつも通り依頼を受けて、傷を治すための薬草を取りに行っていた時のことでした。


私が吸血鬼になったのは。

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