言葉が軽くなっていると思う昨今の風潮。
「イジメ」は障害、暴行事件だし、「パパ活」は児童買春、児童福祉法違反だし「闇バイト」は詐欺、強盗、ひどい場合は殺人。
軽い言葉を使って、人の記憶に残すことに成功はしたものの、その実態までもが軽くなりがちな時代の流れに対して、この小説はどこまでも確かなタイトルで勝負しています。
闇バイトなんです。
仕事はとっても簡単。
お椀にお水を注ぐだけ。
でも、その際にいくつかの注意点はありますが、注意点はあくまで注意していれば大丈夫な内容だから、注意点なんですよね。
でも、アナタはこのバイト、ちゃんと遂行できるでしょうか?
もし注意されたことを守れなかったら、それは破滅を意味します。
闇バイトは何も「軽い気持ちで、犯罪に加担する仕事」ではないのです。
これは、本当の闇に堕ちてしまう危険のアルバイト。
時給が良いからと、やりますか?
私はNOです。
是非ご一読ください。そして考えてみてください。
出来そうと思った時が、闇バイトにはまる最初の罠ですよ。
並べられたお椀に水を注いでいく闇バイト……なんとも不思議な印象を抱かざるを得ませんでした。
現場は雑居ビルの中、現場監督には明らかなその筋の男……確かに『闇バイト』らしい雰囲気はありますが、仕事内容はただ水を注ぐだけなのです。
しかも、報酬は二万円!
いくら地元の悪い先輩から紹介してもらったとはいえ、これは何か裏が無くてはおかしい……。
もちろん、ありました。
2日目にして作業内容が変わるのですが、それでも主人公は何をやらされているのか、まったく分からず……最後の最後に明らかとなりますが、こちらの想像を遥かに超えておりました!
その仕事は不気味でおどろおどろしく、読み終わった後もゾワゾワと嫌な気配が止まりません!
とんでもなく異色のホラー、是非ともご一読ください!