資料02|インタビュー 深久良神社 宮司
日時:2025年7月15日 10:00
場所:███県██市
対象:
ああ、こんにちは。先日お電話いただいていた……はい、
で、あの
とはいえ、まあ、神社のすぐ傍ですし、実際のところは、私はもちろん、私の前の宮司たちも、なんだかんだで何かと世話をしていたようです。といっても、掃除だとか簡単なお供えだとか、そういう程度のものですけどね。特に名前のある祠でもなくて、単に「祠」って呼んでます。近くに他の祠があるわけでもないから、なんとなくそれでどうにかなってますねえ。
うーん、なので、実は私も、あれがいつからある祠なのかは把握してないんですよ。お役に立てず申し訳ない。どうもうちの祖父の代よりも前からあったらしいので、100年以上前からあるのは確かだと思うんですが。
当社は遅くとも
……ただ、そうは言いつつ、ご期待に沿えるかというと実は怪しいところもあって。というのも、うちは明治9年に一度火事がありまして。そのとき資料の一部が焼失してしまったんです。なので、祠についての資料があったとして、そのときの火災を免れて今も残っていることを願うばかりですね……。
ええ、女性を祀っているらしいというお話も、はい、聞いたことがあります。どなたを、どういう経緯でというところまでは……そうですね、申し訳ない。はっきりしたことは把握していないんです。
祠の中も開けたことはないんです。やはり自分が責任を持っているわけではないですし、無暗に開けるわけにはいかないですよね。なので中に何があるのかも、私ではわからないんです。
ああ、話していたら思い出した。確か10年……いや、もっと前だったかな。あの祠が壊れてしまったことがあるんですよ。いや、壊れたといってもそこまで酷くはなくて、多分何かがぶつかって、衝撃で戸が外れかけたって感じだったと思います。
うん? ああ、そうです。そうですね、そのとき、中の入れ物はチラッとですけど見ましたよ。壺みたいなものでした。でもその中身までは把握していません。なので、結局何が祀られているのかはわからないんですよ。
そう、それで一時変な噂も流れましたね……。祠を壊したから祟られただの、封じていた怨霊が出てきただの。でも眉唾だと思いますよ。川野辺さんも、このような調査をされているならご存じかもしれませんが……祠は主に、信仰対象のためのスペースなんです。たとえば道祖神とか、氏神とか、厄除けの神様とかですね。たいていの場合はそのような神様を祀るために村人や地域の人、氏神であればその子孫が建てます。そういう、大切にされて信仰されてきたもののほうが多いんです。もちろん祟り神を鎮める祠がないとは言いませんし、地域によっては一帯にいくつも鎮魂の祠を建てるところもあります。ただ、この辺りでそういった話は聞いたことがありませんね。
そうですねえ……もしかすると、
あとは、導念さん……
いえいえ、お礼なんて。むしろ、こうやって地元のことに興味を持ってくださる若い方がいらっしゃるのは、本当にうれしいことです。今もこの辺りに住まれてるんですか? ああ、ご実家が。であれば、こちらに戻られたときはいつでも構いませんから、ぜひまたこちらにお立ち寄りください。手伝えることがあればもちろん協力しますし、そうでなくてもこうして地元の方が来てくださるのは嬉しいことですから。
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