バイトの疲れや父の小言、道中でのちょっとしたハプニング。
そこから始まるキャンプの旅が、気づけば友情や恋心、家族との距離にまで触れていくの、すごく自然でした。
晴子の目を通して描かれる景色や気持ちがとても生き生きしていて、バイクで走るときの風まで伝わってきました。
道中のトラブルで冷や汗をかく場面は、正直こっちまでハラハラ。
キャンプ場での時間はにぎやかさと静寂が交互に訪れて、読んでいて心地よかったです。
焚き火や湖面の描写、流しそうめんの場面は思わず「わかる〜」と笑っちゃいました。
一番好きだったのは、やっぱり晴子と葵の関係です。
ただの親友では言い切れない、言葉にならない気持ち。
あの場面で胸がきゅっとしたのは、私だけじゃないと思います。
……で、ここからは完全に私個人の感想です。
今いろんな作品を読ませてもらっていますが、この作品は「ちゃんと自分の言葉で書かれている」ってすぐに分かりました。
それが本当に嬉しかった。
どうかこれからも、自分の言葉を信じて書き続けてください。
この物語に出会えてよかったって、心から思います。
※完結まで読ませて頂きます!