6 鵲の 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける

鵲(かささぎ)の 渡(わた)せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける

大伴家持(おおとものやかもち)(奈良時代の歌人。三十六歌仙)


若者訳

いや、ちょ待って。天の川めっちゃ白いやん? てか霜やん。

カササギが橋かけたとかいう伝説もセットで思い出して、あー今日も気づけば深夜テンションだわ〜ってなるやつ。

あぁ、寝不足で朝寝坊……今から決定!


現代語訳

かささぎが空にかけた橋のように見える天の川に、霜が白く降りているのを見ると、ああ、夜もすっかり更けてしまったんだなと思う。


鵲(かささぎ)が翼でかけたとされる「天の川」を指す伝統的な言い回し。

七夕伝説に由来し、織姫と彦星が年に一度会うとき、鵲が橋をかけるという中国の説話がベースになっている。

「置く霜の白き」は、 霜が降りて白く光っている様子。それを天の川の白さと重ね合わせている。

「夜ぞ更けにける」は、 夜が深まってきたことをしみじみ感じ取る結びの句。静かで幻想的な秋〜冬の夜の情景。

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